企業からの依頼が殺到!TikTokだけで生計を立てる二児の母。案件に愛されるための「努力」:きなこっこさん インタビュー
初心者にも簡単な操作方法とわかりやすいUIで、ユーザー誰もがクリエイターになれるTikTok。
フォロワー数が多く知名度の高いインフルエンサーでなくても、コンテンツ次第で一夜にして拡散する可能性を秘めています。そんな中でも現在人気沸騰中のイチオシクリエイターをインタビュー!
今回は、元保育士で二児の母である、きなこっこさん(@kinakokkonew)をご紹介します。
※本記事は、TikTok Japan【公式】noteの掲載記事を転載(一部最新の情報に加筆修正)してご紹介します。
https://note.com/tiktok/n/n30de3917fda9
TikTokでは、ここ数年でギフティング機能や企業の広告案件によって副業から本業としてTikTokクリエイターになった人が少なくありません。
元保育士で二児の母である、きなこっこさん(@kinakokkonew)もその一人です。TikTokのおすすめフィードを眺めていて彼女の姿を目にしたことのある方もいるのではないでしょうか。
@kinakokkonew 子供は実況中継すると部屋を片付けるのか検証してみました♡#検証します #思ってたのと違う育児
子供との触れ合い方やママさんのリアルな声などを発信した動画がバズり、現在のフォロワーは約20万人。きなこっこさんはキラキラしたレストランなどハレの場に足を運んだり、ダンスで魅了するTikTokクリエイターではありません。その逆です。生活をそのまま“素”で公開している動画が多いのが特徴的です。
きなこっこさんはそれでも多数の企業案件を獲得し、二児の母として立派に生計を立てています。
彼女はまさに、「(広告)案件を愛し、案件に愛された女」なのです。
実は、これインタビュー中に飛び出した言葉なのです。なぜ彼女はここまで案件を獲得できるのでしょうか。
きなこっこさんご本人と、彼女にPR動画を依頼する株式会社GameWithのデジタルマーケティング担当・佐藤さんに話を聞きました。
きなこっこさん(@kinakokkonew)
株式会社GameWithのデジタルマーケティング担当・佐藤さん
目次
- 「旦那が私を見つけるまでやる」というハッシュタグをつけて投稿
- ヒット動画のポイントは、サンシャイン池崎!?
- 彼女はなぜ案件を愛し、案件に愛されるのか
- 自分の“好き”と向き合ってみると何かが見つかる
- クリエイタープロフィール
「旦那が私を見つけるまでやる」というハッシュタグをつけて投稿
元保育士であり、寿退社してから6年間、専業主婦を続けてきたというきなこっこさん。2021年2月に離婚し、現在は2人の子供を育てるシングルマザーとして奮闘中です。
まずは、TikTokを始めたきっかけから教えてください。
「元旦那がTikTokをよく見ていて、当時、まったく構ってくれなかったんですよ(笑)。それで彼のTikTokに突然私が出てきたら面白いかなと思って。『旦那が私を見つけるまでやる』というハッシュタグをつけて、動画投稿を始めました。そしたら意外にも多くの方に応援していただけて、2〜3日でフォロワーが3万人を突破したんです」(きなこっこさん) |
旦那さんに見つかるために始めたTikTokが、今は仕事になっているとは…。まさに怒涛のストーリーです。
「当時は今と違って、“テンション高いママが面白いことをやっている”みたいな感じで動画を見ていただけていました。転機になったのは2年前、元旦那との別居を決めたタイミングです。離婚も視野に入れる中、私にできる収入になることは何だろうと悩みました。子供たちとの時間を大切にしたいし、苦労をかけないためにしっかりと稼ぎたい。それを両立する方法として、TikTokを頑張ろうと思ったんです」(きなこっこさん) |
TikTokで人気のアカウントになり、企業案件を獲得していく。
そんな青写真を描いたきなこっこさんですが、そのためにはハードルが存在しました。
「まずは“旦那に見つけてもらいたい可哀想な妻”というイメージを払拭しないといけないなと。そこで私にできることを見つめ直したら、元保育士で子供と触れ合うのが得意だと気づいて。子育てが楽しくなるようなアイデアを動画にしようと決めました」(きなこっこさん) |
ヒット動画のポイントは、サンシャイン池崎!?
こうしてきなこっこさんは、育児における“あるある”や、子供との遊び方などの動画を投稿していきます。
結果、当時約8万人だったフォロワーは1年で約15万人に増加し、企業案件のオファーも舞い込むようになりました。
動画制作の際、どのような工夫をされたのでしょうか。
「最初はお仕事をいただくために、フォロワーさんを増やさなきゃと必死で。心理学を勉強している友達に相談したら、『共感性が大事だよ』とアドバイスをしてくれたんです。自分の経験で、第三者に共感してもらえることは何だろう…。そう考えたときに思い出したのが、育児で頑張ったことや辛かったことでした」(きなこっこさん) |
「しかも、そういう悩みって、ママ友にも遠慮して言えないんですよ。でも、同じようなママさんは絶対にいると思って、その思いを大声で代弁する動画や、“あるある”ネタを作りました」(きなこっこさん) |
@kinakokkonew これやったら子供達に大ウケでした#子供のいる暮らし #鬼滅の刃 #無限列車編 #思ってたのと違う育児
こちらの動画のように、ママさんの中で燻っている思いを、時に高い解像度で言語化し、時に声を張り上げて表現する。
そんなきなこっこさんの動画には、共感の声が集まりました。
「自粛期間中、子供を外で遊ばせられず、困ってしまったママさんは多いと思うんです。なので、子供たちと部屋で遊んでいる様子を撮影し、『今日はこうやって遊びました』と紹介するシリーズを毎日投稿したところ、再生数がすごく伸びました」(きなこっこさん) |
@kinakokkonew 自粛生活最終日の今日は子供達がずっと行きたいと言っていたディズニーごっこ!クオリティは低いけど楽しんでくれたから良かった☺️✨#毎日投稿 #子どものいる暮らし #おうちで過ごし隊 #ディズニー
物凄いアイデア! 家遊びの参考になりますね。
また、きなこっこさんの動画は、感情表現の豊かさも特徴です。
これも人気の秘訣だと思いますが、やはり意識されていますか?
「それは…素ですね。私、もともとテンションが高すぎて、引かれることも多いんです(笑)。でも、それが好きで付き合ってくれている友達もいるので、動画でもありのままの自分を出しています」(きなこっこさん) |
実際にユーザーからも、ハイテンションなきなこっこさんが求められているとか。
「よくおしゃれなインフルエンサーさんが、手元を映したASMR風の動画をアップするじゃないですか。あれに憧れて一度やってみたんですが、全く伸びなくて。私に求められているのはサンシャイン池崎さんのようなスタイルなんだなと(笑)。サンシャイン池崎さんくらいインパクトがあるほうがキャラ的にもマッチしているんです」(きなこっこさん) |
彼女はなぜ案件を愛し、案件に愛されるのか
さらにきなこっこさんが一味違うのは、継続的に企業案件を依頼されていること。
サンシャイン池崎さん風に言うなら、まさに「案件を愛し、案件に愛される女」といったところでしょうか。その言葉、実は決して冗談ではないのです。
クライアントである佐藤さんはなぜ、きなこっこさんを“リピート”しているのでしょうか。
「きなこっこさんはこちらの意向を汲み取りつつ、TikTokというプラットフォームに合ったコンテンツを作ってくれます。単純にフォロワーが多いだけでなく、アプリインストールなどのゴールに向かって動画をつくっていただけるクリエイターさんは貴重です」(佐藤さん) |
「ほとんどのクリエイターさんは、普段自分の作りたい動画を投稿してファンに喜ばれているので、企業案件でも普段と同様の動画を作ってしまうか、逆にあまりにも企業の言いなりになってしまう不自然な動画をつくってしまうケースが珍しくありません。きなこっこさんにはそれがないのです」(佐藤さん) |
ユーザーの求めるものとクライアントの求めるもの。
その交差点となる動画を作れることが、企業目線でのきなこっこさんの魅力だそうです。
その具体例についても聞いてみると…。
「TikTokはおすすめフィードで次々と動画が再生されるので、最初の1秒で指を止めてもらうことが重要と言われています。彼女の動画にはターゲットの属性を踏まえた上で、動画を最後まで見ていただくための工夫が凝らされています」(佐藤さん) |
@GameWith ゲームウィズ 日本最大級のゲームレビュー・攻略サイト
確かに、最初の1秒目から抜群のインパクト!
さらに佐藤さんはもうひとつ、きなこっこさんの強みを話します。
「彼女はビジネスパートナーとして圧倒的に仕事を進めやすいんです。スケジュールへの意識も高いし、アクシデントが起きたら連絡してくれるマメさもあります。依頼に対する理解度も高く、こちらのオーダーとアウトプットの間にズレが少ないのもポイントですね」(佐藤さん) |
クリエイターとしてはもちろんのこと、ビジネスパーソンとしても信頼を勝ち取っていることが、企業から選ばれる肝となっているのです。
クライアントからの絶大な信頼に対し、きなこっこさんは…。
「お金をもらう以上は迷惑をかけたらいけないし、自分の全力でお応えして、成果をきちんと届けたい。おこがましいかもしれませんが、それがクライアントさんに少しでも伝わっているなら嬉しいです」(きなこっこさん) |
まさに“案件を愛し、案件に愛された女”ですね。
「その言葉がピッタリかもしれません(笑)。実際にTikTok LIVEを行うと、初見の方から『広告で見たことあります』とコメントされることもあって。広告によく出ている人として、認知度が上がっていると実感しています」(きなこっこさん) |
では、差し支えのない範囲で、実際の成果についても教えてください。
「きなこっこさんの動画は、コストパフォーマンスが高いです。クリックやアプリインストールにもつながりやすいし、アプリを利用するユーザーの回遊率も優れています。この理由はおそらく、アプリを使うイメージをしやすいPR動画になっているから。『自分もユーザーの1人です』と紹介していることも大きいと思います」(佐藤さん) |
実績も抜群です。
今やクライアントからも絶賛され、相思相愛の関係を築いています。
自分の“好き”と向き合ってみると何かが見つかる
普通の主婦から、子供たちの生活を支えるためにインフルエンサーに。
そんな次世代型のサクセスストーリーを、きなこっこさんは自らの手で手繰り寄せました。
同じように、TikTokで生計を立てたい主婦の方も多いのではないでしょうか。
そういった方々に向けて、「第二、第三のきなこっこさん」になるためのアドバイスをお願いいたします。
「TikTokは短い時間で記憶に残れるかが勝負なので、確かに美男美女は有利になります。しかし、私のように“そこを武器にしていない人”なら、動きの面白さや共感性などで差をつけることが必要です。あとは自分の強みを知ること。インテリア好きならインテリアに特化したアカウントを作ったり、食器好きなら『子供の使っている食器』にフィーチャーしたりすることも場合によっては可能です」(きなこっこさん) |
とはいえ、なかには「自分に強みなんてない」と感じている方もいると思います。
「絶っ対にそんなことないですよ! ただ、誰かに指摘されないと気づきにくい部分ですよね。私も友達に言われなければ、サンシャイン池崎さんのような自分のテンションが長所になるとは想像もしませんでした。動画を投稿しながら、いろんな人の声に耳を傾けていくことが大切なのかなと思います」(きなこっこさん) |
さらにきなこっこさんは、こう付け加えます。
「私には好きなインフルエンサーさんが沢山いました。私も同じ道を進みたいと思ったときに、『どうしてその人たちが好きなんだろう?』『漠然と好きだけど、どうして漠然とでも好きだと感じるんだろう?』と自問自答したのを覚えています」(きなこっこさん) |
「そして、好きな理由を見つけたら、『私もそうなるためにはどうしたらいいんだろう?』と突き詰めていったんです。自分の“好き”と向き合ってみると、何かが見つかるかもしれませんね」(きなこっこさん) |
SNSの時代になり、好きなことで生きていくのは不可能ではなくなりました。
一方でその生き方を形にし、継続していくのは簡単ではありませんでした。
きなこっこさんの辿った道筋には、そんな夢物語を現実に変えるヒントが散らばっているのではないでしょうか。
クリエイタープロフィール
きなこっこ(@kinakokkonew)
TikTokフォロワー213,000(2022年1月現在)。シングルマザーTikTokクリエイターで愛媛を愛す女としても有名。親しみやすい雰囲気で育児動画を投稿し人気に。
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