「TikTok売れ」に法則はあるのか? | 【公式】TikTok for Business: TikTok広告

「TikTok売れ」に法則はあるのか?

2022-06-10

「日経トレンディ」12月号の「2021年ヒット商品ベスト30」で第1位に選ばれた「TikTok売れ」。

広告業界も席巻するこの現象について、日経クロストレンド発行人・杉本昭彦が「TikTok For Business Japan」に話を聞いた(文中敬称略)。

 

※このインタビューは日経クロストレンドに2022年2月14日に広告掲載したものです。
「TikTok売れ」に法則はあるのか?

「TikTok売れ」現象の要因とは?

杉本:TikTokは、単価の安い商品から高級車、高級旅館まで幅広い商品の消費起点となり、今や、消費を動かすプラットフォームへ進化したと言えます。例えば、地球を模したお菓子を食べる動画が「日経トレンディ」取材当時で5億回以上再生され、同様の動画を撮りたいというニーズから店頭の商品が消えてしまう現象も起きました。こうした「TikTok売れ」という現象の裏には、TikTokの視聴体験がレコメンド中心であること、またそれが偶発的な出会いを演出し、新しい商品やサービスの発見につながっていくことがあると考えています。皆さんのお考えはいかがでしょうか?

田村:今年、大手ブランド広告主様や総合系代理店の皆様とお仕事させていただいている中で、何か消費者の方に買っていただきたい商品の情報を届けるときに、「SNSは自分の興味のある情報が中心だし、広告はターゲティングされて似たような情報ばかり出てくるよね」「今、消費者の方々にとって『情報過多なのに新しい情報にたどり着けない』という状況なのではないか」というような会話がよく起こっておりました。その中で、TikTokは、レコメンド機能である「おすすめ」フィードで、その課題を解決することができたから、「TikTok売れ」が起きたのではないかと思っています。

毛(マオ):デジタル代理店様を中心にパフォーマンス広告を担当していますが、扱う商品の変化を感じています。従来はゲームやマンガのアプリ広告が多かったのですが、ここ1年半くらいでユーザーが実際にモノを買う購買体験を求めるようになったことが大きいと思います。

坂倉:eコマースや金融、不動産など幅広い業種の企業様を担当しています。「TikTok売れ」を支えた理由は、ユーザーの大幅な増加、動画ジャンルの幅の広がり、企業様の広告動画の多様化という3点にあると考えています。

杉本:今、広告動画というお話も出ましたが、マーケティングという観点から見ると、若者だけでなく、30代、40代とTikTokのユーザー層は広がっています。新しいユーザーを取り込む成長途中のプラットフォームという点も、マーケターには魅力だと思います。実際にTikTokを活用したマーケティングの代表例を教えていただけますか。

(右から順に)TikTok For Business Japan Global Business Solutionsの田村千秋氏、毛延熙氏、坂倉浩司氏、日経クロストレンド発行人 杉本昭彦

事例から探るマーケティング活用の効果

田村:私からは3つの事例を紹介します。まずは日本ロレアル様メイベリン ニューヨークのファンデーション「フィットミー」です。当キャンペーンでは、認知から購入までをTikTokで完結させる全ファネル施策をとっていただきました。最初に、全体に向けて広告動画を配信。次にターゲット層を絞り込んで、クリエイターが製品特性を説明する動画を配信。最後に改めて全体に向けて広告動画を配信しました。クリエイター動画の前後に広告動画を配信することで製品がユーザーの記憶に残り、ブランド認知と好感度が向上。前後2週間で比較した売り上げは約1.3倍になりました。

次はライオン様の美白歯磨き「Lightee」のプロモーションをご紹介させてください。TikTokで歯が白くなることを疑似体験できる「ブランドエフェクト」を開発いただきまして、「#顔の印象は歯で変わる」というハッシュタグで投稿を促進いただきました。投稿された動画は2万6000本以上。視聴回数も2億4000万回を超える大きなキャンペーンとなりました。

3つ目は、サントリー様の「クラフトボス ストレートティー」です。サントリー様がもともとお持ちの動画を縦型に編集し、1日1社限定の「TopView」で表示。その後はインフィード広告でターゲットを絞りながらリーチを繰り返しました。TikTokならではの縦フルスクリーン動画でユーザーとの物理的な距離感が近かったこと、出演タレントの「買ってください!」というストレートトークの相乗効果で好意・購買意向が上がったのではと考えています。

(右から)日本ロレアル メイベリン ニューヨーク「フィットミー」の広告動画画面
ライオン「Lightee」の「ブランドエフェクト」
サントリー「クラフトボス ストレートティー」の「TopView」動画画面

坂倉:続いて私からは、アパレルブランドのDIESEL様の事例です。目的は、原宿のセレクトショップ「GR8」とコラボしたプロジェクトの認知拡大。DIESEL様がお持ちの動画をそのまま「おすすめ」フィードで配信したところ、認知から購買意向のリフトにつながり、購買意向がプラス約300%という成果を得ました。

もう一つは、I-ne様が展開する美容家電ブランド「SALONIA」の洗顔ブラシ「イオンフェイシャルブラシ」です。摩擦レスな特性を伝えるPR動画を投稿し、その動画内にクーポンが出てくる「インタラクティブジェスチャー」を実施。投稿初日、2日目のオンラインでの売り上げは約5倍になり、高単価商材でも購入につなげることができました。

毛(マオ):最後に、SODA様が運営されているハイブランドフリマアプリ「スニーカーダンク」の事例を紹介します。当初は、若年層が多いTikTokとは相性が良くないと思われていたようですが、運用型広告をお試しいただき、ファッションやスニーカーと相性の良いTikTokクリエイターを活用することでコンバージョン率や費用対効果が向上。現在も継続的に出稿してもらっています。

杉本:事例を一通りお伺いして、TikTokがマーケティングファネルの上流から下流、つまりリーチの獲得から購買まで効果的だと分かりました。この効果を実現している強みはどのように分析していますか。

(右から)DIESELの広告動画画面
SALONIA「イオンフェイシャルブラシ」の広告動画画面
「スニーカーダンク」のTikTokクリエイター活用動画画面

「消費を動かす」プラットフォームへ進化した理由

田村:TikTokは「今顕在化されている好きなもの」だけでなく、「まだ潜在的な欲求である、次に好きになるもの」を見つけに来る場所です。ユーザーが1日平均で約1時間視聴している「おすすめ」フィードでは、視聴傾向から、次に好きになりそうなものに関わる動画を的確に表示。しかも、その動画は短尺で分かりやすい。これは、冒頭に話した「情報過多のなか、効率的に新しい情報に触れたい」というユーザーのニーズを解決するもので、だからこそ、ぎゅっと潜在的な欲求を消費行動にまで動かすことができているのだと思います。

杉本:最後に、今日のお話を私なりに総括させてもらいます。TikTokは、「おすすめ」フィードで次に好きなものに出会えるショートムービープラットフォームであり、ユーザーの増加に伴い動画ジャンルが多彩になりました。商品紹介動画も文化として根付いて、さまざまな企業がTikTokらしいスタイルで活用できる場となっています。加えて、クリエイター動画による自然な拡散だけでなく、多様な広告商品で狙ったユーザーにリーチできる。「TikTok売れ」はこれらの仕組みに支えられていると感じました。

田村:ありがとうございます。TikTokを初めて活用する企業様は、「クリエイターを使ってバズらせないといけない」と思われることが多いのですが、この「次に好きなもの」を見つけるための「おすすめ」フィードに露出することだけでも、本当に価値が高いと思っております。まずはお手持ちの動画や素材を使って、気軽にチャレンジしていただきたいと思っています。

新しい興味との出会いにオープンなTikTokユーザーの視聴マインドも、「TikTok売れ」現象を生み出す要因の一つだ

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