国内名目GDP4741億円に貢献 TikTok グローバル責任者と読み解くTikTokの文化・経済的インパクト | 【公式】TikTok for Business: TikTok広告

国内名目GDP4741億円に貢献  TikTok グローバル責任者と読み解くTikTokの文化・経済的インパクト

2024-07-24

日本でも有力なマーケティングプラットフォームとしての地位を確立しつつある「TikTok」は、果たして日本の経済や社会にどのような価値をどれほどもたらしているのだろうか。

その実情を知るために、TikTok Japanはマクロミルに調査を委託し、日本へもたらす経済的・社会的効果を総合的に分析する初めてのレポート「TikTok Socio-Economic Impact Report 2024〜日本における経済的・社会的影響〜」を今年5月に公開した。

 

※このインタビューはDIGIDAYにて2024年7月16日に広告掲載したものです。

国内名目GDP4741億円に貢献  TikTok グローバル責任者と読み解くTikTokの文化・経済的インパクト

今回の調査によって、TikTokが国内名目GDPに4741億円貢献し、2万6000人の雇用への影響を与えていることや*、TikTokユーザーの56.3%は「ほぼ毎日」視聴していることなどが明らかになった。

TikTokのグローバルビジネスソリューションをリードするシャント・オクナヤン氏は、こうした調査結果を振り返り、「日本はGDPを見ても世界4位の経済圏であると同時に文化の中心でもあり、非常にアクティブなユーザーがたくさんいる」と語る。

グローバルな視点から見た日本市場の可能性とはどのようなものなのか。そして、TikTokがリリースした新たなサービスを含め、日本市場の成長をサポートするためにどのようなアプローチをとるのか。来日した同氏に話を聞いた。

*国内名目GDP貢献額および雇用者数は、直接的影響、間接的影響、経済波及効果の合計として推計。

TikTokは「文化を生み出すエンジン」になっている

――シャントさんが考えるTikTokの強みについて、お聞かせください。

TikTokがほかのプラットフォームと大きく異なるのは、ユーザーのクリエイティビティをインスパイアするところにあります。TikTokのミッションは、「創造性を刺激し、喜びをもたらす」ことです。このプラットフォームが果たしているのは、「キャンバス」「ウィンドウ」「ブリッジ」という3つの役割です。まずキャンバスとは、絵を描くときに使うキャンバスのように、人々が持っている情熱や才能を発表する場になっているということ。次にウィンドウは、新しい人・モノ・興味を見つける場所。そしてブリッジは、人とコミュニティや地域を結びつけることを指しています。

日本ではユーザーの58%がTikTokで「自分の知らない新しい情報との出会いを求めている」と答え、73%は「楽しさを感じる情報だとより興味を持ちやすい」と考えている**。この傾向を我々はエデュテインメント(エデュケーション+エンターテインメント)と呼んでいますが、このような日本のユーザーコミュニティやビジネスコミュニティに、私はとても強い興味を持っています。

**出典:TikTok広告白書 〜広告エンターテインメントで魅せる時代へ。TikTokが消費プロセスを変革する理由とは?〜(2023年7月)

シャント・オクナヤン(Shant Oknayan)/TikTok, Vice President, Global Business Solutions。マサチューセッツ工科大学(MIT)とインペリアル・カレッジ・ロンドンでのダブルマスターを取得。Booz&Co(現Strategy&)の経営コンサルタントとして、中東とヨーロッパでデジタル変革プログラムを主導し、各国のデジタルアジェンダ策定を支援。その後、中東・北アフリカ全域でFacebook(現Meta)とGoogleの事業戦略の策定と実行を主導する傍ら、同地域で初となる定期購入型美容eコマースの新興企業GlamBoxを共同設立し、数々の賞にノミネートされた。現在はTikTokのVice President, Global Business Solutionsとして、複数の地域にわたってビジネス戦略、パートナーシップ、運営をリードする使命を担っている。

 

――「TikTok Socio-Economic Impact Report 2024」で注目すべき点はどういったところでしょうか?

TikTokは2023年の国内名目GDPに4741億円貢献し、そのうちTikTok経由の推定消費額は1772億円***にのぼります。利用する人の30.5%が「TikTokのコンテンツを見て商品やサービスを購入した」と回答し、56.3%は「ほぼ毎日」視聴している。このことから、日本のユーザーは非常にアクティブであることがわかります。そして、TikTokのイメージについて、ユーザーの51.9%は「流行っている」、40.4%は「トレンドを生み出している」と感じている。つまり、TikTokは日本において「文化を生み出すエンジン」となっているのです。

***推定消費額はTikTokの推定利用人口と産業別購買単価から算出。

しかも、TikTokのコンテンツは多様性に富んでいます。ファッション、料理、美容、エデュテインメント、キャリアアドバイス……ほかにもたくさんありますが、すべての分野でトレンドを生み出していることは、みなさんよくご存じでしょう。そうしてTikTok上にさまざまなコミュニティが生まれ、2万6000人の雇用にも影響を与えました。日本はGDPを見ても世界4位の経済圏であると同時に、文化の中心でもあるので、日本から世界へと広がったコンテンツはいくつもあります。

TikTokは2023年の日本GDPに4741億円貢献し、推定消費額は1772億円

TikTokは「ブリッジ」としてブランド、クリエイター、ユーザーを繋げる場を提供

――日本から世界へと広がった例には、どのようなものがありますか?

直近では、軽快なリズムが人々の心をとらえたCreepy Nutsの楽曲「Bling-Bang-Bang-Born」が記憶に新しいところです。日本のTVアニメ「マッシュル-MASHLE」のオープニングテーマとして使われたものですが、ダンス動画をはじめ、次々とこの曲が使われた動画が投稿され、TikTokは日本国内でブームを巻き起こす発信地となるだけでなく、世界への輸出ルートにもなっている。TikTok上で好まれるコンテンツは国や地域ごとに異なりますが、一方で全世界に共通して受け入れられるものもあります。日本の強みでもあるアニメはその代表で、いまや世界的なトレンドと言えるでしょう。

Creepy Nutsの楽曲「Bling-Bang-Bang-Born」が、「TikTok上半期トレンド大賞2024」特別賞を受賞し海外でも大反響

こうした動きに多くのブランドが着目し、興味を持っている。それはTikTokが単なるコミュニケーションの場ではなく、「繋がる場」になっているからです。従来のマーケティングはブランドからのみ情報が発信される一方向のコミュニケーションでしたが、現在ブランドが希望するのは双方向のコミュニケーションで、ユーザーに自分たちのコミュニティの一部になってほしいと考えている。それはブランドに限らず、クリエイターやユーザーも同様で、それぞれがTikTokというプラットフォームで繋がる場を求めているのです。

 

――ブランド、クリエイター、ユーザーの3者が相互に繋がることで、どのような効果が生まれるのでしょう。

トルコで人気の「FinTok(フィントック)」コミュニティ、これを例にお話ししましょう。FinTokとは、ファイナンス領域のコミュニティで使われているFinTokという言葉は、ファイナンス(Finance)とTikTokを組み合わせた言葉で、ファイナンスに関するTikTokコンテンツのことです。トルコには資産管理や運用に関心の高い人がたくさんいるので、専門家であるクリエイターが〈金融に関するコンテンツ〉を発信すると、たくさんのユーザーがそのコンテンツを見て金融知識を学びます。そこに銀行が加わることで、実際に販売されている金融商品を多くの人が目にするようになり、金融機関のブランドイメージや売上アップに大きく貢献しました。

日本でも、ブランドコンテンツ、クリエイターコンテンツ、ユーザーコンテンツが繋がったことで成功した例はいくつもあります。花王が手がけた日焼け止め「ビオレUV アクアリッチ アクアプロテクトミスト」のプロモーションでは、発売後6カ月弱で600万本を出荷する大ヒットを記録しました。現在では、同社の商品ブランドの9割以上がTikTokでキャンペーンを実施しています。また、資生堂のメイクアップブランド「マキアージュ」はキャンペーンを実施した当月・翌月の売上が前年同期比120%になり、ターゲットとしていた20〜30代の構成比も4.4%上昇しました。こうした成功は、何も大企業だけで実現しているわけではありません。佐渡島にある「キムチの家」のケースでは、母親が作ったキムチを全国の人に食べてもらいたいと考えた息子がアカウントを開設した結果、売上が100倍になったそうです。

TikTokで成功を収めた日本のブランド例:マキアージュの売上増

 

――企業だけでなく、公共機関がTikTokを活用するケースも増えているようですね。

はい、TikTok上でキャリアアドバイスを求めている人が多いシンガポールでは、シンガポールの公的機関が組織の中で積めるキャリアを動画にまとめてTikTokでプロモーションしたところ、応募数が20%アップしただけでなく、その公的機関の知名度も上がったと聞いています。

日本の自治体でも、茨城県が2019年にアカウントを開設したのを皮切りに、全国各地でさまざまなプロモーションや課題解決にTikTokが活用されています。京都市産業観光局クリエイティブ産業振興室では、京都国際マンガ・アニメフェアのプロモーション動画や京都の魅力を発信するだけでなく、国内外の利用者に届けられるTikTokの特徴を活かし、オーバーツーリズム対策など行政課題の取り組みにも利用されました。ほかにも広島県では8月6日の平和記念式典をTikTok LIVEで配信し、毎年4万人以上にのぼる視聴者がTikTokを通して平和について考えるきっかけを提供しています。

日本の自治体もTikTokでプロモーションや課題解決に取り組む

成果につながるかは、クリエイティブが鍵を握る

――こうしたTikTokの影響力は、日本のビジネスシーンでも浸透してきたと感じますか?

マーケティング部門のエグゼクティブ、意思決定層の方々にまで深く浸透しているかというと、まだ十分とは言えません。世界で月間10億人以上が利用し****、多くのユーザーが毎日映画を1本観るのと同じくらいの時間をTikTokで費やしていることを、まずはより多くの方に知っていただく必要があります。そして、TikTokを新たなマーケティングプラットフォームとして捉え、目的に沿って活用することで、大きなビジネスチャンスに繋がることを実感していただきたいと考えています。

ユーザーの79%が、ブランドがクリエイティブであることを望んでいるため、ブランドが発信するものがクリエイティブであればあるほど、ユーザーに発見されやすく、成果に繋がりやすくなります。また、TikTokでブランドが創造性の高い動画を出すと、ブランドに対する信頼感が38%も上がることがわかりました*****。扱う商品やサービス、それに企業の規模に関係なく、ユーザーに見られやすく、繋がりを深め、購買意欲を加速させるかというポイントに大きな影響を与えるのはクリエイティブ。つまり、キャンペーンの成果につながるかは、クリエイティブが鍵を握っているのです。だからこそ、我々は「より良い発見の手助け」と「より興味をかき立てるクリエイティブづくり」に注力することで、ビジネスのサポートをしていこうと考えています。

****2021年9月時点。TikTok調べ
*****出典:TikTok Marketing Science Global Creative First Study 2022 conducted by Ipsos

 

――具体的にどのような方法でサポートしていくのでしょう。

ブランドのクリエイティビティを高め、より魅力あるコンテンツにするために、TikTok One(TikTokワン)TikTok Symphony(TikTokシンフォニー)という2つの新たなソリューションを5月に発表しました。1つ目のTikTok Oneは、ブランドやエージェンシーが、TikTokのクリエイティブツールやクリエイターを見つけやすくするためのプラットフォームです。これを使うことで、協力体制にある200万人ものクリエイターの中から、最適なクリエイターを選ぶことができます。

そして2つ目のTikTok Symphonyは、マーケターが TikTokでのコンテンツ開発、創造性、生産性を拡大できるよう支援するための、人間の想像力とAIを活用した新しいクリエイティブソリューションです。スクリプトの作成から動画の制作、アセットの最適化まで、クリエイティブづくりのすべてを効率化し、ブランドの成功を支援します。

現在、どちらもベータテスト段階ですが、順次導入予定なのでご期待いただけると幸いです。

「TikTok Socio-Economic Impact Report 2024」をまとめたことで、日本国内にアクティブなユーザーが数多く存在することがはっきりとわかりました。また、日本は文化的にも非常に魅力的な国なので、国内で展開しているビジネスが世界へと広がっていく可能性も大いにあります。TikTok OneとTikTok Symphonyを活用することで、これまで以上にTikTokのフルパワーを実感していただけると思います。

Written by DIGIDAY Brand STUDIO(山本千尋)

Photo by 渡部幸和

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