アプリ経由の登録会員層、50%超が20〜30代に! チャレンジイベントとのコラボで潜在層にアプローチ
TikTokはコンテンツを通じてユーザーに新しい興味関心を提供し、高いエンゲージメントを獲得できるという特性があるため、企業やブランドとTikTokがコラボすることでユーザーとの新しいコミュニケーションを生み出すことができます。
TikTok For Businessでは、ユーザーがTikTokを通じてブランドへ共鳴し、これからの時代のブランドコミュニケーションに貢献できるアプローチとして、「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」を提案しています。
本記事では、実施事例として日本最大級のゴルフ総合サイト「ゴルフダイジェスト・オンライン」の取り組みをご紹介します。
「TikTokスポーツライフ」活用の背景
「ゴルフダイジェスト・オンライン(以下、GDO)」では、同社が提供しているアプリ『GDOスコア』のコミュニケーション戦略の一つに「潜在層との接点の拡大」が掲げられており、潜在層へのリーチを強化することを目的に、TikTokを活用することになりました。
ここでの潜在層とは、
「ゴルフはするけどGDOという会社は知らない。」
「GDOを知っているが、サービス内容までは知らない。」
「ゴルフはするが、あまり頻度は高くない。」
「ゴルフにまだ関心がない。」
という人を指し、潜在層へのリーチ強化に至った背景には、国内のゴルフ市場の広がりが見通せない中、獲得型のプロモーションだけでは見込み客を広げていくことに限界があるという現実がありました。
そのためGDOは、「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」の一つである「#TikTokスポーツライフ」に協賛、その理由としては
- TikTokは動画投稿という自発的な行動を促すプラットフォームであり、積極的に動画を投稿するアクティブなユーザーが多いため、より多くの人にリーチできる。
- GDOの利用者層は40〜50代がメイン、次いで30代、60代となり、20代は非常に少ないのが現状。TikTokを活用することで、GDOが普段リーチできていない20代、30代にリーチできる。
- スポーツ系コンテンツはTikTokでの人気が高く、さらにスポーツに特化した企画である「#TikTokスポーツライフ」は、スポーツを楽しむユーザーがより多く集まる。
という点にありました。
「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」のメリット
今年2月に発表した「TikTokユーザー白書(2020.2)」では、「あなたは広告に対してどのように思っていますか?」という質問に対し、「広告が嫌い」と回答した人は6割を超えており、広告と生活者の信頼関係は、今後ますます希薄になっていくと予測されます。
これからの時代の新しいコミュニケーションとしてTikTokが提案するアプローチは、ユーザーに寄り添いながら「創造性を刺激して喜びをもたらす」こと。企業やブランドは、TikTokとコラボレーションしながら体験価値を提供することで、TikTokユーザーのブランドへの共鳴につなげることができます。このようなTikTokならではの新しいコミュニケーションとして生まれたのが「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」です。
TikTokの中で実施されているたくさんのチャレンジの中から、季節性やトレンドを加味しつつ、特に人気が高く、誰もが参加したくなるようなチャレンジイベントをTikTokが企画、運営。広告主側はそのチャレンジイベントに協賛し、コラボレーションを実現します。
TikTok側では、アンバサダーのリクルーティング、ユーザーに投稿を促すための公式動画の公開などを行い、チャレンジイベントを盛り上げます。
「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」の広告主側のメリットは、3つあります。
1. TikTokが主体的にキャンペーン全体を盛り上げていく。
通常は、クリエイターやプレゼントキャンペーンを活用するなど戦略的に実施することが必要ですが、投稿の盛り上げはTikTokに任せられるため、広告主様は「どうすればユーザーが投稿してくれるか」や「どうすれば話題になるか」などについて悩むことなく、気軽に取り組める。
2. 投稿ユーザーへのプレゼントキャンペーンができる。
具体的なインセンティブをユーザーに示すことができ、自社サービスや商品の認知度の向上やユーザーとの関係構築につながる。
3. キャンペーン実施に必要な費用や工数など広告主の負担を軽減することができる。
協賛していただく企業様はTikTok用に動画をご用意いただくだけで実施でき、前述したようにキャペーン全体を盛り上げていくことはTikTok側が行うため、TikTokでキャンペーンを仕掛けたいが何から取り組んでいいのか分からないという広告主のトライアルに最適です。
投稿しやすく、見るだけでも楽しい「スポーツ」カテゴリー
TikTokではコンテンツの多様化が進み、さまざまなジャンルが人気ですが、その中でも定番で人気が高いのが「スポーツ」です。
昨年から「休日のスポーツ」「スポーツの秋」といったスポーツカテゴリーのチャレンジを実施していますが、最も話題になったのが「TikTokスポーツ王決定戦」というチャレンジでした。このチャレンジは、TikTok内に留まらず、テレビなどTikTok外でも話題になりました。
今年もスポーツ全体を盛り上げようという動きの中で、「TikTokスポーツ王決定戦」をバージョンアップしたものとして「#TikTokスポーツライフ」という企画が生まれました。
「#TikTokスポーツライフ」は、スポーツチャレンジの中で一番人気となり、多くのスポーツカテゴリーの投稿が集まってきました。元々の人気もさることながら、投稿ハードルを低くしたことで、誰もが楽しめるチャレンジになっていたことも大きく作用しています。
スポーツ系の投稿は、日常的にスポーツやフィットネスをしている人を楽しませるだけでなく、今はまだやっていない人が投稿を見ることで「やってみようかな」という気持ちになるため、多くのユーザーのスポーツへの関心を高めてくれます。
重要なのは「広告っぽくないクリエイティブ」
今回のGDOのチャレンジイベントでは、潜在層との接点の拡大に向けて、ユーザーがブランドを認知し、興味を持ち、理解するというフェーズまで到達することを目標にしました。そのため、動画のクリエイティブ制作では「TikTokユーザーはGDOスコアを知らない」と仮定し、サービス訴求を強めるのではなく、ゴルフをやらない人でも好意的に見てもらえ、さらにゴルフをやってみようかなという興味やニーズを喚起できるよう意識しました。
さらに、顧客接点の連動を図るため、他の広告キャンペーンやプラットフォームのクリエイティブとは異なる訴求内容でも、TikTokと同じサービスだと印象付けるためのクリエイティブ設計を行いました。
TikTokはユーザーとの距離が近いため、クリエイティブは、広告っぽくなりすぎないように心がけることが重要です。
今回のテーマである「ゴルフ」は、10代〜30代前半ぐらいの人にとって “大人の遊び”という印象があります。そこで、20〜30代に人気のTikTokクリエイター4名を起用し、途中でいろんな出来事が起こりながらも、仲間同士でゴルフを楽しむというクリエイティブにしました。クルマに乗ってゴルフに行くところから始まり、ゴルフの練習風景やプレー中のハプニングなど、ユーザーに近い存在がゴルフを楽しむ様子を見せることで、ゴルフを身近に感じさせ、自分事化しやすくしました。もともと仲の良いクリエイター同士をキャスティングしたことが楽しい空気感を生み、広告っぽくない自然さにも繋がりました。
撮影は一眼レフのカメラを使うのではなく、一般のユーザーと同じようにスマートフォンを使い、手持ちのまま縦画面で撮影することで、よりリアルなコンテンツに近づけました。
このクリエイティブがきっかけでゴルフ動画の投稿が増えましたが、ゴルフ動画の定番であるゴルフのスイング動画に留まらず、「ゴルフボールでリフティング」のようにゴルフで遊ぶ動画、キャディーさんが流行っているダンスを踊る動画、ゴルフのマナーを教える動画、ゴルフが上手になるためのマッサージを教える動画など、ゴルフにまつわるさまざまなバリエーションの動画が多数投稿されました。
「#TikTokスポーツライフ」でのGDOの動画でゴルフに興味を持ったユーザーが、それぞれの“ゴルフの楽しみ方”を動画にして投稿、それを見たユーザーのチャレンジイベントへの参加意欲が高まっていくという構造は、TikTokならではの広がりだと言えます。
「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」でのサポート内容
今回の「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」では、GDOにはTikTok動画を制作していただきました。この動画は「#TikTokスポーツライフ」のファーストビューに固定。動画が再生されやすい場所に常に表示させることは、広告主にとって大きなメリットです。
TikTokでは、「#TikTokスポーツライフ」をTikTokの一大スポーツイベントと位置づけ、アプリ内ではバナーなどを活用してクリエイターに参加を呼びかけました。またアンバサダーにサッカー日本代表の槇野選手を起用し、話題性を高めました。
さらに、ディスカバーページの最上部のバナースペースに「#TikTokスポーツライフ」バナーを表示させるとともに、流行っているハッシュタグの一覧ページにも表示させ、ユーザーの参加を促しながら、TikTok全体での盛り上がりを作っていきました。
また今回、GDOではプレゼントキャンペーンを実施。ランディングページについてもTikTokが制作し、全体でのデザインの統一を図りました。
「#TikTokスポーツライフ」で得られた成果
GDOでは、アプリのインストール数とアプリインストール後の新規会員登録数をKPIとしていますが、TikTokを活用したことにより、GDOスコアのアプリインストール数が前年の同時期との比較で138%と大きく伸びています。特に影響が大きかったのは、オーガニックでのインストールユーザーでした。今年4月頃まではオーガニックでのインストールユーザーは減少していましたが、TikTokでのチャレンジイベントを実施した5〜6月にかけて、急激にオーガニックが伸び、141%になりました。
インストールした人の年代を見ると、昨年までは20代と30代を合わせても全体の3割を下回る程度でしたが、今年の5〜6月では4割以上になっています。チャレンジイベント実施前の3月と実施後の5〜6月を比較すると、20代の伸びがかなり大きく、約150%の伸びを見せています。
当初からTikTokでリーチできると想定していた世代のインストールが着実に増えましたが、彼らがTikTokで認知し、興味を持ち、オーガニック検索でアプリをインストールするという行動を起こしたということがデータから読み取れます。
そして、アプリ経由の新規会員数も前年同時期比で141%伸長しました。なおかつ、自社会員の全体のボリュームゾーンが40代以上なのに対し、このキャンペーン以降、アプリ経由の新規会員の割合が、20〜30代が50%超まで伸びました。これは最も大きな成果と捉えています。
また、このキャンペーン実施期間とその翌月、運用型広告のパフォーマンス改善が見られ、認知向上を目的とした施策と獲得を目的とした施策を組み合わせて実施することで獲得数の最大化に繋がることを実感しています。
「TikTokスポンサーシップコラボパッケージ」にはブランドリフト調査が含まれていますが、今回のチャレンジイベントではブランド認知が22%、広告の記憶度が12.8%アップしていました。GDOの動画が「#TikTokスポーツライフ」のファーストビューに固定されていたことが、多くのユーザーの動画への接触機会となり、スコアアップに繋がったと考えられます。
TikTokがマーケティングで担う役割とは
TikTokは、機械学習でユーザーの好みに合ったコンテンツがレコメンドされ、次々と表示されるのが特徴です。他の動画プラットフォームのように、特定の人の動画をわざわざ見にいくという感覚ではなく、新しいものや知らないものに出会えること、新しい興味につながることが、ユーザーのTikTokを使う理由になっています。
広告主がTikTokを使う理由としては、「新規ユーザーの認知度向上を図る」「新規ユーザーを獲得する」といった、ユーザーがまだ出会ってないものとコンテンツとを掛け合わせながら伝えていけるところにあります。
従来の広告が避けられつつある時代に、ユーザーにとっての新しい発見をどのようにクリエイティブで表現できるか、そして、ユーザーにコンテンツを受け入れてもらった後、広告主はどのようにして伝えたい情報を伝えていくかが、今後は重要になってきます。
TikTok For Businessでは、これからもユーザー発のトレンドやユーザーに人気のチャレンジと企業がコラボすることで、ユーザーとブランドが共鳴できるようなスポンサーシップコラボパッケージを始め様々なプロダクトの開発を進めていきます。
GDOの「#TikTokスポーツライフ」活用事例について、マーケター向け専門メディア「MarkeZine」にインタビュー記事が掲載されました。こちらも併せてご覧ください。
(20〜30代の新規会員獲得数が大幅に伸長!GDOがTikTokで大型協賛キャンペーンを仕掛けた訳)
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