コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説②|エンターテイメントコマースの現状と可能性
TikTok for Businessでは、進化を続けるコマースの将来について深く掘り下げ、解明するために、戦略コンサルティング会社であるボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)に委託し、大規模な調査を実施しました。
その調査結果から導き出したコマースの現状と可能性、さらにその先の未来について、3回のシリーズでご紹介します。
第1回はこちら:コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説①|購買行動の変化によって生まれた新しいコマース
エンターテイメントコマースとは
ブランドが商取引における戦略に“エンターテインメント”を取り入れることで生まれる、新たなビジネス手法が「エンターテイメントコマース」です。
ここでの“エンターテインメント”とは、単なる娯楽に留まらず、ユーザーに楽しいと感じてもらえるコミュニケーションやアプローチ全般のことを指しています。
エンターテインメントと啓発を第一に考えたコンテンツ主導型のコマースで、コンテンツ、文化、コマースを組み合わせることで非常に没入感の高い購買体験を生み出します。
その購買体験をブランドやクリエイターが消費者に届けることで、「レコメンド」「インスピレーション」「贅沢」といった感情的なニーズに結びつくため、消費者の購買プロセスを加速させることができます。
「エンターテイメントコマース」のアプローチでは、エンターテインメントが最優先で、コマースは2番目になります。
そのためエンターテインメントの要素では、以下のポイントに注意して取り組む必要があります。
- ストーリーを伝え、学びを提供する
- 意思決定を無理強いしない
- 本物である
- ビデオファーストを最重視する
- トレンドをレコメンドする
そしてエンターテインメントをコマースに結びつけるためには、
- 明確な情報を提供する
- ユーザー体験の途中でも購入できるようにする
という取り組みが重要になります。
APACにおけるエンターテイメントコマースの現状
現在、APACにおけるエンターテイメントコマースの市場規模は5,000億ドルまで成長していますが、2025年には倍増し、1兆ドルを超えると予想されています。これはeコマース全体の30%に当たります。
カテゴリー別においても、エンターテイメントコマースの成長の可能性が見られ、上位カテゴリーである「ファッション&アクセサリー」「美容・パーソナルケア」「フード&ビバレッジ」「電子機器」「生活用品」では、エンタテイメントコマースが予測総市場金額の半分以上を占めています。
エンターテイメントコマースの成長の可能性
主要な6つの市場において、エンターテイメントコマースは、目覚ましい成長を遂げる可能性があります。
中でも、エンターテイメントコマースのボリュームとeコマースのシェアが高い花形市場はインドネシアです。
そして、最大の可能性を秘めている市場が日本と韓国です。この2つの市場は、大規模な成長が見込めるため、エンターテイメントコマース導入に向けて、ユーザー側のハードルの克服への投資が必要になります。
現在、日本のエンターテイメントコマースの流通取引総額は50億ドルですが、年率68%での成長が見込まれ、2025年には230億ドルを超えると予想されています。
「注意力が散漫にならない程度に短い」コンテンツに興味を引かれるユーザーが46%と多く、約1/3が「信頼できる/プロの専門家によるおすすめが購入検討につながる」と回答しています。
このようにエンターテイメントコマースは、日本はもちろん、APAC全体でも爆発的な成長が見込まれています。
そして、エンターテインメントとコマースが交わる場所であるTikTokは、エンターテイメントコマースの成長に大いに貢献し、影響を与える存在と言えます。
エンターテイメントコマースの成長に通じる、TikTokが切り拓く“コマースの未来”については、シリーズ第3回で解説します。
第1回:コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説①|購買行動の変化によって生まれた新しいコマース
第3回:コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説③|TikTokが切り拓く“コマースの未来”
TikTok for BusinessとBCGによるレポート「エンターテイメントコマース:APACに1兆米ドルをもたらすビジネスチャンス」はこちらからご覧いただけます。
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