コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説①|購買行動の変化によって生まれた新しいコマース | 【公式】TikTok for Business: TikTok広告

コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説①|購買行動の変化によって生まれた新しいコマース

2022-11-04

昨年、世界中で「#TikTokMadeMeBuyIt」という現象が巻き起こり、日本でも「TikTok売れ」として大きな話題となりました。このことはTikTokが、人々の購買行動の発展において重要な役割を担っていることを表しています。

TikTok for Businessでは、進化を続けるコマースの将来について深く掘り下げ、解明するために、戦略コンサルティング会社であるボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)に委託し、大規模な調査を実施しました。

その調査結果から導き出したコマースの現状と可能性、さらにその先の未来について、3回のシリーズでご紹介します。

 

第2回はこちら:コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説②|エンタテインメントコマースの現状と可能性

第3回はこちら:コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説③|TikTokが切り拓く“コマースの未来”

コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」徹底解説①|購買行動の変化によって生まれた新しいコマース

調査概要

本調査は、日本、韓国、インドネシア、タイ、ベトナム、オーストラリアの6つの市場を対象に実施。以下6つのカテゴリーにおける消費者の購買行動を考察しました。

 

【対象カテゴリー】

  • eコマース
  • 美容&パーソナルケア
  • 生活用品
  • フード&ドリンク
  • ファッション
  • 主要家電

調査データを基に作成したレポート「エンターテイメントコマース:APACに1兆米ドルをもたらすビジネスチャンス」については、こちらからダウンロードしてご覧いただけます。

購買行動における4つの変化

調査の結果、コマースを特徴づける購買行動における、4つの根本的な変化が明らかになりました。

 

1. 選択肢が増えると、注意力が散漫になり、惰性が働き、関心が薄れる

現在、「ショッピングモール」「ソーシャルコマース」「マーケットプレイス」「直販」など、さまざまなチャネルや販売形態が存在します。このように選択肢が多ければ多いほど、「意思決定に対する惰性」が高くなり、注意力も低下します。

46%のユーザーが「商品を即日購入しない」と回答し、85%が「消費者体験の途中で別のアプリに移動する」と回答しています。また、90%が広告をスキップしており、関心の薄れが顕著に現れています。

 

2. 広告に白けて、購買意欲を削がれることがある

消費者がブランドから離れる理由として、「誇張されている」「絵空事のように洗練しすぎている」「つまらない」「気が散る」といった回答が挙げられています。

10人中6人のユーザーが「ブランドコンテンツを目にしても購入意欲が湧かない」と回答し、34%のユーザーが「ブランドコンテンツに懐疑的」と回答しており、広告の訴求効果が低くなると、購買意欲が下がることが明らかになっています。

 

3. 「楽しさ」が消費者を顧客に変えることもある

従来の広告の訴求効果が低くなっている中で、ユーザーは購買プロセスに“エンターテインメント”の要素を求めるようになってきています。

そのことは、欲しい商品を積極的に探している時だけでなく、プラットフォームでコンテンツを何気なく見ている中で、偶然商品を発見した時でも、同じことが起こっています。

 

4. ユーザーはブランドとの“感情的な結びつき”を求めている

消費者は「買い物をしたら終わり」というわけではなく、ブランドに“楽しい関係”や“感情的な結びつき”を期待しています。

今回の調査で、彼らは「楽しさ」「エンターテインメント」「信頼」「誠意」「インスピレーション」「嗜好に合う」「流行」を求めていることがわかりました。

BCGデマンドスペースによる消費者ニーズの分析

ユーザーがブランドに対して求めている“感情的な結びつき”は、単なるコマースでの取引やソーシャルコマースでは十分に満たすことができません。

そこで、消費者ニーズを掘り起こし、ブランドへの示唆を明確にするために、BCGが独自開発した分析モデル「BCGデマンドスペース」を活用し、コマース業界のニーズを解析しました。

「BCGデマンドスペース」を活用し、消費者のニーズを分析したところ、ショッピングには「妥当性」「改善」「利便性」「レコメンド」「インスピレーション」「贅沢」という6つのデマンドスペースが存在することが分かりました。

そして、それらはブランドと消費者がどのように関わるかによって、「機能的なデマンドスペース」「感情的なデマンドスペース」という2つの主要なグループに分けることができます。

  • 機能的なデマンドスペース主に、消費者が普段通りのショッピングを行い、新しい選択肢を考えることなく、既存の製品・サービスを選んでいる

  • 感情的なデマンドスペース:新しい発見や選択肢が生まれるなど、エキサイティングな変化が起きやすい

「機能的なデマンドスペース」のように、消費者の基本的なニーズに応え続けることは重要ですが、同時に「感情的なデマンドスペース」にあるような消費者ニーズの高まりに対応するためのサービスを充実させることも重要です。

 

その理由について、参考顧客ペルソナのカナさんの事例で解説します。

カナさんはTikTokで、リップクリームの新製品の動画を見て「リップクリームを使っている女の子たちのようになりたい」という思いから、購入を決めました。その時のデマンドスペースは「インスピレーション」です。

新しいリップクリームを気に入り、次回以降、定期的に同じリップクリームを購入することにしました。ここでのカナさんの体験は、「感情的なデマンドスペース(インスピレーション)での購入が、機能的なデマンドスペース(利便性)の購入になり得る」ということを表しています。

このように、デマンドスペース間をいかにシームレスに切り替えられるかによって、新しい日常的な購買パターンを確立することができます。

それではカナさんの事例のように、感情的なデマンドスペースにおいて気を引くためには、どのように訴求すれば良いでしょうか。

それこそが「エンターテインメント」です。

エンターテインメントは、消費者の高揚感、信頼、知識、情熱に火をつけ、感情的なニーズを満たしてくれる新たなチャンスであり、感情的なデマンドスペースにおける消費者の欲求の変化に対応するための道筋を提供してくれます。

そして、ブランドと消費者がつながるエンターテインメント優先のコマースアプローチが、コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」です。

コンテンツ主導型EC「エンターテイメントコマース」については、シリーズ第2回で解説します。

TikTok for BusinessとBCGによるレポート「エンターテイメントコマース:APACに1兆米ドルをもたらすビジネスチャンス」はこちらからご覧いただけます。

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