【TikTokクリエイター】映像の美しさとわかりやすいチュートリアルに惹きつけられるVlog系コンテンツ
初心者にも簡単な操作方法とわかりやすいUIで、ユーザー誰もがクリエイターになれるTikTok(ティックトック)。
フォロワー数が多く知名度の高いインフルエンサーでなくても、コンテンツ次第で一夜にして拡散する可能性を秘めています。
そんな中でも現在人気沸騰中のイチオシクリエイターをインタビュー!
本記事は、気になる動画制作の裏側や彼らの知られざる一面を深堀りして紹介する連載企画です。
第9回は、思わず見惚れてしまうほどの美しい映像と、その撮影方法をわかりやすく解説するチュートリアルコンテンツが人気のクリエイター、「あああつし」さん、「miyaaaaaaachi」さん、「ぞのさんっ」さんをご紹介。
撮影テクを駆使した美麗な動画が話題を集める「あああつし」さん
※2020年3月撮影
<プロフィール>
福岡県在住の映像クリエイター。美しい映像のVlogとそれを撮影するテクニックの解説が人気のVloger。
https://www.tiktok.com/@aaa_tsushi_
--TikTokでVlogやチュートリアルの投稿を始めたきっかけを教えてください。
TikTokは2018年12月に始めました。最初は撮影した動画に、かっこいい音源を乗せて編集した、完成形の動画を投稿していましたが、動画を見てもらえてもフォロワーが増えなくて悩んでいました。
完成形だけでなく、撮影の方法やプロセス、編集方法を重点的に見せるような、今のスタイルになったのは最近です。
フォロワーを増やすには、ユーザーにとって有益な情報だったり、真似したいと思ってもらえるような投稿が大事だということに気づき、今のスタイルで投稿し始めたら、結果につながったので本格的に方向転換しました。
そのことに気づくヒントになったのが、一時期流行った「ロールアイス」。他のプラットフォームで「ロールアイス」を検索すると、完成したロールアイスの写真が多く出てきます。でも、TikTokではロールアイスを作る過程の動画に人気が集まっていました。これは動画撮影のコンテンツにも当てはまると思って、試してみたのがきっかけでした。
--どうやってネタを探していますか?
日頃からたくさん情報をインプットするよう心がけていて、デジタルマーケティング関連の記事やTikTok For Business のBlog記事をチェックしています。
TikTokでは、複数のアカウントを使い分けてレコメンド欄を見ています。自分のアカウントでレコメンドを見ると、どうしても自分が投稿しているものと同じような映像系やチュートリアル、vlogばかり表示されてしまいます。でも、他のジャンルで流行っていることを知りたいので、例えば料理系コンテンツばかり「いいね」をして、料理系コンテンツが表示されやすいアカウントを作ったり。
そうやって5〜6種類のジャンルに特化したアカウントを作って見ています。だから、1日3〜4時間はTikTokを見ていますね。
海外の映像系コンテンツや映像編集コンテンツを見て、真似したり、オリジナリティを加えて新しいものを作ったりしています。
--動画づくりで気をつけているポイントを教えてください。
基本的には縦型画面で作るようにしています。
あとは尺が長くなり過ぎないこと。TikTokに投稿できる尺は最長1分ですが、30秒ぐらいまでにしています。
その理由は、コメディ系のようにオチがある動画なら最後まで見てもらえますが、How to系は最後まで見てもらえる確率が低いと感じたからです。どうしても撮影した動画が長くなった場合は、不必要な部分をカットしたり、再生速度を倍速にしたりして、できるだけ短く収まる工夫をしています。
--バズる動画づくりのコツがあれば教えてください。
画面は絶対、縦型がいいです。
あとは最初の3秒に、動画の全力を注ぐこと。
「秒スワイプ」って呼んでいますが、最初の3秒でパッと見て瞬間でスワイプされないようにする工夫を、最初の3秒の動画の中に組み込むことを意識しています。
他の動画プラットフォームでは長尺の動画を投稿できるので、そこで使っている動画をそのままTikTokに投稿している人をよく見かけます。オープニングの尺が長いものを見ると、もったいないなと感じますね。
--これから作ってみたい動画を教えてください。可能であれば得意なジャンル(業界や商材)に絡めて教えてください。
旅行代理店や航空会社の公式TikTokアカウントの運用ができれば、おもしろいことができそうだなと思います。
企業がTikTok以外のプラットフォームで、公式アカウントを運用しているケースはかなり増えてきました。今後はTikTokでも同様に、より一層、企業が公式アカウントを持つ時代になると思っています。
あとは、撮影機材のメーカーとコラボして、カメラやドローンの使い方を動画でレクチャーするということもやってみたいですね。
これからも誰もが真似したくなるような動画を作って、今後はもっと、日本の若い世代、特に中高生に届けたいです。
自分が中高生の頃は、まだスマートフォンがない時代だったので、今自分が発信しているような動画の撮影や編集ができなかったし、そもそも全然知りませんでした。
でも、今の時代は誰もがスマートフォンを持っていて、誰でもクリエイティブなことができる時代です。中高生の発想力は、今の自分たちには考えつかないようなことがあると思うので、まずは自分の動画を見て、動画の世界に興味を持つきっかけになればいいなと思っています。
青春を感じるエモーショナルな動画が魅力!「miyaaaaaaachi」さん
※2020年2月上旬撮影
<プロフィール>
鹿児島県出身、現在は長崎県を拠点に船でいろいろな場所を巡り、コンテンツを配信しているクリエイター。
https://www.tiktok.com/@miyaaaaaaachi
--TikTokでVlogを始めたきっかけを教えてください。
自分が成人式の時、集まった友達といい写真が撮りたいと思ってGoProを購入したんですが、成人式で使ったきりになるのはもったいないので、自分と友達とでいろいろ遊んだ思い出を映像にして発信することにしました。
当時は鹿児島に住んでいて、日帰りや一泊で行ける場所へ友達と出かけて、そこで撮った動画を他のプラットフォームに投稿していましたが、これをTikTokにも投稿したらおもしろいんじゃないかなと思って、2年前ぐらいから投稿し始めました。
1年前から船で生活しながら、一人で日本の各地を回って撮影をしていますが、自分の投稿を見て真似し始めてくれた人たちと繋がりができ、5人でグループを作りました。自分は今、長崎にいますが、他のメンバーは大阪や長野などバラバラ。ときどき集まって、楽しく遊んで、それを動画にしています。
--動画づくりで気をつけているポイントを教えてください。
TikTokは流行に乗ることが大事なので、今のトレンドや流行っている音源を調べて、それが自分のテイストに合っているかを判断した上で、ネタに取り入れるようにしています。
撮影している時は、投稿することが第一というより、自分たちの思い出として撮っているので、楽しい瞬間が撮れればいいなと思いながら撮っています。でもやっぱり、手ブレがあったりすると動画の質が下がるので、そういうところは気をつけています。
あくまでも、こんなに良い場所があって、こんなに楽しいことができるということを伝えることをメインにやっています。
※2019年3月上旬撮影
--バズる動画づくりのコツがあれば教えてください。
自分の動画で最初にバズったのは、「寝そべっているところから、ドローンが音楽に合わせて上昇する」というネタでした。実は似たような動画を先に外国人の方が投稿していて、それを見た時、「あれ?自分が過去に撮った動画にも同じようなものがあるぞ。」と気づいて、自分の動画を投稿しました。それが想像以上に良い反応が得られたんです。
そこから過去の動画をどんどん投稿していったら、どれも反応が良く、フォロワーも増えていきました。
この最初の動画にバズる動画作りのヒントがあって、「流行に乗っている」というところと、晴天の青空が背景に映り込んで「キレイな映像」になっていたというところが、かなり影響したんだと思います。
あとはやっぱり、見ている側にとって楽しいとか、ためになるとか、何か得るものがないと動画は見てもらえないので、楽しみながら撮りつつ、ためになる要素を取り入れることが重要です。
※2019年7〜8月撮影
--これから作ってみたい動画を教えてください。可能であれば得意なジャンル(業界や商材)に絡めて教えてください。
過去に企業とタイアップした時は、企業や商品のイメージと自分の映像のテイストを掛け合わせると、どんな楽しい動画が作れるかというところを重点的に考えました。事前に台本を用意して撮影するのではなく、その場で思いついたアイデアを形にしながら撮影し、あとで編集しています。
これからは、旅行に関連した企業と一緒に動画が作れたらいいなと思っています。まだまだ行ったことがない場所が多いので、国内でも海外でもどこでも行きたいですね。
それから、自分の動画を学生や20代の若い世代の人たちにもっと見てもらいたいです。自分自身、学生のうちにもっといろんなことをやっておけば良かったと思うことがあるので、自分の動画をきっかけに、同じような体験をしたいとか、同じような動画を撮りたいとか、いろんな可能性を感じてもらえたらと思っています。
自分がいろんな場所の動画を撮影、投稿することで、TikTokを通じて世界を知ってもらったり、世界中のいろんな人をつなげていきたいです。
ハイクオリティーな動画撮影のテクニックを分かりやすく解説「ぞのさんっ」さん
※2020年2月撮影
<プロフィール>
カメラワークのチュートリアルをメインにTikTokで配信しているVlog系クリエイター。
一級建築士の資格を持ち、宿泊系のコンサルタントという顔も持つ。
https://www.tiktok.com/@zono.sann
--TikTokを始めたきっかけを教えてください。
初めてドローンで撮影した映像を見た時、すごく感動して、すぐに個人的な趣味でドローンを購入しました。そこから映像の世界にハマって、機材を揃えていきました。
自分で撮影したドローンの映像は、他のプラットフォームに投稿していましたが、2年前ぐらいにTikTokを開始して、投稿するようになりました。
--投稿するネタはどうやって考えていますか?
TikTokを始めた頃は、映像としてカッコいいものを投稿していましたが、その頃はあまりバズらなくて、最近になってようやくバズりました。
バズったネタが、下から上へ繋げながら撮影するというカメラワークのチュートリアル動画でしたが、シンプルな構成が誰でも分かりやすく、真似しやすいものになっていたことがウケたんだと思います。そこでネタ作りの法則を発見し、自分の方向性が決まりました。
映像のチュートリアルは、海外のクリエイターがいろいろ投稿しているので、それを参考にすることも多いですね。
--動画づくりで気をつけているポイントを教えてください。
まずは、縦型であること。
あとは、シンプルに分かりやすくすること。
僕の場合、完成版の映像と、その映像をどんなカメラワークで撮っているかというプロセスの映像の両方を見せるようにしていますが、完成版とプロセスの間に驚きの要素が入るよう意識しています。
--バズる動画づくりのコツがあれば教えてください。
自分が好きなこと、楽しいことを動画にすることが前提としてあった上で、“見てもらえる”動画を作ることが大切です。
ユーザーがレコメンド欄で見てくれるのは、最初の1〜2秒だと思っていた方がいいので、最初のつかみの部分で「この動画は何か」をきちんと伝えて、そのままの流れで動画を見てもらえるような構成にするとバズる確率は上がります。
それから、TikTokのビジネスプロフィールに設定して、インサイトで平均視聴時間や平均視聴率をチェック、どの動画が見られているかを把握しておくことも大事ですね。
動画を投稿して1時間ぐらいで、そのコンテンツが伸びるかどうかが判るので、1時間経過して伸び悩んでいたら、それは最初にリーチしたユーザーからの反応があまり良くなかったという証拠。そういう点ではTikTokは良くも悪くも明確に結果が出ます。
他のプラットフォームの場合、地道にフォロワーを集めていくことが重要ですが、TikTokはレコメンド機能があるので、おもしろいコンテンツさえ投稿していれば、始めたばかりの人でもちゃんとスポットが当たります。そこがおもしろいし魅力ですね。
--これから作ってみたい動画を教えてください。可能であれば得意なジャンル(業界や商材)に絡めて教えてください。
旅行代理店とタッグを組んで、「旅」をテーマにした動画を作りたいですね。映像クリエイターって横のつながりがあり、旅好きが集まっているので、それぞれが思う「おもしろい旅」をテーマにみんなで動画を発信することもできます。
あとはホテルなどの宿泊施設です。実は、宿泊系のコンサルタントが本業で一級建築士の資格も持っているので、施設のこだわりや空間の見せ方などを事業者側の目線から表現することができます。そこは他のクリエイターとの差別化ポイントですね。
観光スポットの紹介で、写真は「映え」だけでも人は集まりますが、映像は「映え」だけではバズらないんです。TikTokは「映え」+「TikTokでウケる作り方」をする必要があります。他のプラットフォームとTikTokとでは作り方を変えないとバズらないので、そこはご相談していただきたいですね。いろいろトライしてかなりノウハウが蓄積しています。
僕のフォロワーはカメラの映像系の人が多いんですが、先日、動画作りを学ぶためのオープンチャットを開始したら、意外にも小中学生がたくさん集まってくれました。
今は、動画に興味を持つ子どもたちが200人ぐらいいますが、そこでは動画の撮影や編集を学んでもらったり、みんなでハッシュタグチャレンジをしたりしています。いつか、地方の廃校を借りて、そこに集まってPVを撮影できたら楽しいですね。
TikTokでは多彩な動画クリエイターたちが活躍中
今回は、多様化しているTikTokのコンテンツの中でも、特に人気が高まっているVlog系ジャンルのクリエイターをご紹介しました。
TikTokでは、様々なジャンルに特化した動画クリエイターたちが、自身のスキルと投稿に対するエンゲージメントの向上を常に考えながら、多くのユーザーに動画を日々届けており、TikTok For Businessでは企業やブランドの課題を解決するために、動画クリエイターを起用したキャンペーンを企画、多くの事例実績を持っています。
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