「TikTok売れ」に象徴される、2021年にTikTokコミュニティで新たなトレンドを生み出したブランドとは
2021年、TikTokのコミュニティを通じて多くのトレンドや文化が生まれ、10億人以上の人々がTikTokでエンターテインメントを楽しみ、そのエンターテインメントの一部を担っていたものが「ブランド」でした。
本記事では、TikTokを通じて新しいオーディエンスにリーチし、コミュニティで新たなトレンドを開拓し、視聴者をブランドのストーリーやメッセージに共感させることで、行動変容のきっかけとなる強力な感情を引き出し、購買行動を促進させたブランドをご紹介します。
TikTokは、文化、コミュニティ、ビジネスが一体となったユニークな場所で、毎日映画1本分の時間を費やしてコンテンツを消費するほど、クリエイティブなコミュニティを刺激しています。
Flamingo社と共同で実施した直近のCulture Driver調査によると、アメリカ市場では、TikTokを利用している人の56%、クリエイターの67%が、TikTokで見たブランドに親近感を抱いていることがわかりました。特に、人間味があり、自然体のままのコンテンツを公開している場合に親近感が湧くようです。
また、ヨーロッパ市場で実施した調査によると、 75%の人がエンターテインメントを求めてTikTokを訪れ、78%の人がTikTokのコンテンツを見た後にポジティブな気分になると答えています。56%のユーザーがTikTokで広告を見た後、ブランドに対してよりポジティブな印象を持ち、特に、人間味があり、自然体のコンテンツを公開している場合にはその傾向が顕著です。
[データ出典: Marketing Science Holiday Shopping Behaviour Research 2020 conducted by Walnut Unlimited、 Marketing Science EU Understanding Authenticity, Happiness and Joy research 2021 conducted by Flamingo Group]
日本市場での調査では、6月に発表した「TikTok For Businessメディアインサイトレポート フルアテンション視聴へようこそ!」によると、TikTokユーザーは、他の主要プラットフォーム3社のユーザーの平均よりも視聴態度が良好で、「音声ON」が160%、「全画面視聴」が162%、一方、「ながら視聴」は50%と低くなっています。このことから、TikTokは、主体的な視聴態度=フルアテンションなプラットフォームであると言えます。
また、TikTokユーザーは、プラットフォームに新しい「発見」を求めており、コンテンツに対して、心をオープンにしている傾向が高くなっています。プラットフォームを開く理由として「たまたま面白い動画に出会えるから」と回答したユーザーが、他の主要プラットフォーム3社平均の約1.8倍にも上ります。
彼らにとっては、広告も「発見」をもたらしてくれる1つの「コンテンツジャンル」として捉えられているのです。
フルアテンション視聴は、ユーザーのリアルな行動にも影響を与え、TikTokを導火線にしてバズった商品も続々と誕生。「TikTok内で紹介された商品・サービスを購入したことがある」と回答したユーザーは、2018年で12.7%、2021年には18.0%と増加傾向にあります。
「TikTok売れ(#TikTokMadeMeBuyIt)」の瞬間や、競合ブランド同士のユニークなやりとり、新たな顧客層を獲得した中小企業まで、TikTokコミュニティは今年、ブランドがプラットフォームにもたらした信頼性と創造性からインスピレーションを得ました。TikTokでの新しい革新的なコンテンツの可能性は無限であり、コミュニティは、ブランドや中小企業がこれらの瞬間を見て、来年の最大の会話をどのように定義するかを楽しみにしています。
これらのブランドは、2021年にコミュニティの気持ちを動かし、ユーザーの買い物リストにも影響を与えました。しかし、それは数多くの瞬間のほんの一部に過ぎません。
1. ムーブメントを起こしたコミュニティ・コマース
TikTokを利用していなくても、「TikTok売れ(#TikTokMadeMeBuyIt)」のインパクトを知ることができます。「TikTok売れ(#TikTokMadeMeBuyIt)」は、全世界で60億回以上再生され、日本中の商品棚に影響を与えたハッシュタグで、書店、コーヒーショップ、テレビコマーシャルなど、あらゆる場所で目にすることができます。コミュニティに愛され、各ブランドにおけるTikTokでの存在感が後押しし、今年、コミュニティ全体で話題となり、買い物をするきっかけとなりました。
大塚製薬「ファイブミニ」は1988年に発売されたロングセラー商品。若年層の認知が課題となっていましたが、ある日、若い女性を中心としたTikTokユーザーの目に留まったことで、瞬く間に話題となり、何も仕掛けていないにも関わらず、コンビニの1日の販売数が突然2倍になるという、驚きの現象が起こりました。
スターツ出版から2016年7月に出版された「あの花の咲く丘で、君とまた出会えたら。」は、たった一人の読者がTikTokに投稿した動画が反響を呼び、売上が急増。瞬く間に大ヒット作に。このことは出版業界でも大きな話題となりました。
2. TikTokコミュニティにインスパイアされた製品
TikTokのコミュニティは尽きることのないインスピレーションとクリエイティビティの源であり、ブランドはより多くのリソースを投入して、ビートを逃さないようにするために「常に参加している」というTikTok戦略を採用しています。これらのブランドは、バイラルな瞬間に寄り添うことで、ブランドや製品を取り巻くTikTokコミュニティのオーガニックな会話に基づいて、新しいタイアップ手法が生み出せた。
「アボカドフロムメキシコ〜」というフレーズ音源がTikTokで大流行し、実際にアボカドを使った動画投稿「#アボカドチャレンジ」も実施され、4億7500万回以上の動画再生が記録されました。
このフレーズは「Avocados From Mexico」というメキシコ産アボカドを広める生産者・パッカー団体のCM内で使われているジングルで、その特徴的な響きとアボカドの親しみやすさがきっかけとなりアメリカを起点に日本でも爆発的に流行を生み出しました。
この流行をきっかけに「#️TikTokレシピ」でAvocados From Mexicoとの公式コラボを実施しました。
3. 中小企業の新規顧客開拓
今年、中小企業様はユニークなチャレンジに取り組み、地域社会の活力源であり続けました。私たちは、中小企業が感動的なストーリーをTikTokコミュニティで共有できるよう、常に新しい方法を模索しています。また、TikTokというプラットフォームが、中小企業にふさわしい世界的な知名度と売上を得るための手助けをしていることを光栄に思っています。家族のレシピを紹介したり、ビジネスオーナーになるために必要なことを語るなど、今年コミュニティの心を動かしたスモールビジネスをいくつかご紹介します。
大学生カップルが始めた移動式チュロス屋さん「CHURROS AVENUE」は、集客を目的にTikTokを活用。動画は、チュロスをおいしそうに撮ることよりも、”動き”の中に、店舗のカラフルな色を見せたり、チュロスをしぼるなどチュロス屋さんの特徴を加えて撮影。それにより、わずか6畳程度のキッチンカーのフォロワーは3万2,000人を超え、来店客も急増しました。
「焼鳥どん日垣兄弟さん」は、「アルバイトのみんなを楽しませるため」にTikTokの投稿を開始。その後始めた「飲食店あるある」の投稿が人気を集め、フォロワー数は14万人超。不況と言われる飲食業界の中、 “地元の焼鳥屋”の域を一気に飛び出して、全国からお客さんが押し寄せる焼鳥屋さんとなっています。またTikTokの影響は集客だけに留まらず、アルバイトの採用にもつながっています。
4. コミュニティ共創力の醸成
*本来の歯の白さへ
5. 流行の会話に乗る
その結果、月間での売り上げが過去最高を記録するなど、認知拡大から購買にまでつなげる新たな成功方程式を生み出しています。
2022年も、ブランドが提供するエンターテインメントがTikTokコミュニティを楽しませ、ともに新たなトレンドを生み出していくことでしょう。
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