「最初の3秒は命です」42万フォロワーの生活系アカウント“so easy”が語る、企業が本気でTikTokに取り組む意義
個人クリエイターの活動が多いイメージのあるTikTokですが、近年では企業が運営するアカウントも人気を集めているのをご存知でしょうか。
なかでも、約42万人ものフォロワーに支持されているのが、動画メディア「soeasy(@soeasy.hacks)」の公式アカウントです。
「保冷剤がないとき、どうする?」「瓶のキャップの簡単な外し方」といった日常の些細な困りごとや、「包丁にくっつかないきゅうりの切り方」「レンジで超簡単にできるオレオケーキの作り方」など、お手軽に真似できる料理レシピなどを扱った、1分以内のライフハック動画を投稿しています。
2021年9月には、それらの動画を書籍化した「暮らしのアイデアスイッチ おどろくほど役立つ生活の知恵134」(KADOKAWA)も上梓しました。
※本記事は、TikTok Japan【公式】noteの掲載記事を転載(一部最新の情報に加筆修正)してご紹介します。
https://note.com/tiktok/n/n4b3338d58f34
@soeasy.hacks ペットボトル裏ワザ!#2021年初投稿 #知識ハウツー部門 #おうちで過ごし隊 #ライフハック #裏ワザ #裏技 #防災 #防災術 #水 #ペットボトル ♬ オリジナル楽曲 – soeasy【公式】ライフハック動画
こちらは災害時に使えるペットボトルの活用術。万が一に備えて知っておきたいテクニックですね。 |
果たしてsoeasyは、TikTokでライフハック動画をいかにして成功させたのでしょうか。
また、TikTokに企業として力を入れる理由はどこにあるのでしょうか。
soeasyアカウントの“中の人”であるNagisaさんに話を聞きました。
目次
企業がチームでTikTokに取り組む意義
まずは、TikTokを始めた経緯を教えてください。
「弊社は、自分たちにとっては当たり前に感じるちょっとしたことでもお互いに“おしえあうこと”で、世界中の人々同志で“貢献しあえる”ことがあるのでは?という思いから、お役立ち15秒動画コミュニティ『soeasy』を2016年8月に立ち上げました。その流れでFacebookを始め、Instagramが流行り出した時にInstagramを始めていたので、TikTokが話題を集めつつあった2018年、前例にならって投稿してみることになったんです」 |
かなり早くからTikTokに目をつけていたんですね。他のプラットフォームとは、どのような違いを感じましたか?
「やはり、バズったときの拡散力ですね。それまで、数百万回再生の動画を作るのは至難の業でしたが、TikTokは当たれば爆発的なバズり方をします。これはほかのプラットフォームとの大きな違いではないでしょうか」 |
特に、2020年以降はおうち時間が増えたこともあり、自宅で音声をオンにしてTikTokを楽しむ人の数が急増。
soeasyアカウントの動画全体の再生数が底上げされたといいます。
では、TikTok特有のヒット動画の法則などはあるのでしょうか。
「初期のころは動画に恋愛ネタを取り入れると大きな反響につながったのを覚えています。デートで行く場所を手作りスクラッチで決める動画や、コーラに黒い文字で『大好き』という隠しメッセージを書く動画は、すごく伸びました」 |
@soeasy.hacks 手作りスクラッチカード!!!#この夏の過ごし方 #3150 #本気出してみた #キュンです生活 #diy #彼氏 #エンジョイ ♬ オリジナル楽曲 – soeasy【公式】ライフハック動画
@soeasy.hacks 彼氏をコーラで胸キュンさせる方法❤️#彼氏#彼女#カップル#好きな人#胸キュン#コーラ#告白#大好き#愛され彼女#両思い#片思い#裏ワザ特集 ♬ オリジナル楽曲 – soeasy 困った時の15秒動画 – soeasy【公式】ライフハック動画
当時は若年層を狙い撃ちした結果、いずれも数万〜数十万いいねを獲得することに成功したそうです。
しかし、TikTokでバズりやすい題材はそれだけではありません。
「ライフハック動画では、特別なモノを使わず、日常の困りごとをいつもとちょっとやり方を変えるだけでラクになる動画は喜ばれますね。たとえば、ハサミなしでできるタグの切り方や、桃の皮を綺麗に剥く方法などは人気でした」 |
@soeasy.hacks つるっとむける!桃の皮のむき方????#上半期振り返り #生活あるある #tiktok教室 #誰かに話したい #桃 #もも #モモ #フルーツ #果物 ♬ オリジナル楽曲 – soeasy【公式】ライフハック動画
桃の皮を剥く方法を紹介したこちらの動画は、TikTokでの反響にとどまらず、テレビのニュース番組でも取り上げられたとか。ゼロコストですぐに真似できることが、人気を集める秘訣のようです。
「最初の3秒は命です」
@soeasy.hacks まだ捨てないで!小麦粉を油処理に活用!#tiktok教室 #ティーチャー部門 #ライフハック #tiktokレシピ #夏レシピ #バズレシピ #時短レシピ #簡単レシピ #揚げ物 #油 #小麦粉 ♬ オリジナル楽曲 – soeasy【公式】ライフハック動画
TikTokでヒットするために重要なのは、動画のテーマ選びだけではありません。soeasyのアカウントでは、構成やテンポにも強くこだわっていると言います。
なかでも徹底的に作り込むのが「最初の3秒」です。
「最初の3秒は命です。動画を次々とスワイプして視聴するスタイルのTikTokでは、冒頭でいかに視聴者の目を引けるかが、動画のパフォーマンスに直結します。だからこそ、最初の3秒には、映像のなかで最もユーザーを釘付けにできる部分を配置しないといけません」 |
こうした「最初の3秒」にどんなシーンを入れるかについて、soeasyでは何度も試行錯誤してそのノウハウを蓄積してきたといいます。
こうしたノウハウは企業がチームとして取り組んでいるからこそ、自社の大切な資産になっているのです。
4秒目以降に意識すべきは”テンポ”
@soeasy.hacks 取り付ける前に!排水口ネット活用法???? #tiktok教室 #本気出してみた #soeasy #子供のいる生活 #子供のいる暮らし #こどものいる暮らし #子どものいる暮らし #エコ #掃除 #赤ちゃんのいる暮らし #赤ちゃんのいる生活 #ライフハック #裏ワザ #裏技 #この夏の過ごし方 ♬ オリジナル楽曲 soeasy【公式】ライフハック動画
最初の3秒を乗り越えたら、次の課題は動画を最後まで視聴してもらうこと。
つまり、“4秒目以降”には、どのような工夫を施しているのでしょうか。
「アップテンポな動画を作るのが大事です。特にTikTokでは、面白くないと思った動画はすぐにスワイプできるので、テンポが悪いと次の動画に離脱されてしまいます。soeasyのアカウントでは、その動画の見所も押さえつつ、視聴者が飽きずに最後まで見たくなる動画を工夫して作っています」 |
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最初の3秒でユーザーを引きつけ、その後は飽きずにテンポがよい動画になるように意識する。
この“3秒ルール”は、すべてのTikTokクリエイターが厳守するべきテクニックと言えそうです。
ただし、その“3秒”にどんな内容を盛り込むかは、アカウントのテーマによって大きく異なるもの。
その詳細は直接soeasyに問い合わせたほうがよさそうです。
予想外の書籍化はいかにして実現したのか?
そんなsoeasyは、ライフハックに関する情報発信のみならず、法人向けに動画制作やSNS運用といったサービスを提供しています。
TikTokでの取り組みは、これらのビジネスにもダイレクトに活用されているといいます。
「弊社の動画制作の強みは、短尺動画SNSアカウントを運営し続けていることで、再生回数やフォロワー数を伸ばすノウハウを持っている点です。そのため、TikTokをはじめとしたショートムービープラットフォームやSNS運用によって、常に生きた知見を仕入れることは、ビジネスモデルの大きな柱になっています」 |
@soeasy.hacks 汚さずに洗える!筆の洗い方!#tiktok教室 #tiktokに春が来た #今をもっと楽しみ隊 #ゴールデンウィーク #おうちで過ごし隊 #ティーチャー部門 #習字 #筆 ♬ オリジナル楽曲 – soeasy【公式】ライフハック動画
「よくそこに目をつけましたね!」と関心したくなる筆の洗い方の動画 |
「自分たちでアカウントを運用し、ヒット動画の構成やトレンドなどを熟知しているからこそ、お客様のご要望に対しても『それならこんな映像を撮影し、こんな動画に仕上げましょう』と自信を持って提案できます。お客様にとっても、説得力につながるのではないでしょうか。42万人のフォロワーを獲得している実績も、他社との差別化ポイントになっていると思います」 |
「決して多くはないものの、新規顧客の入り口としても役立っている」と言います。
TikTokをビジネスのスキームに組み込んでいる点は、企業のSNS運用のお手本とも言えそうです。
さらにsoeasyでは、TikTok経由で予想外の展開も発生しています。
2021年9月、TikTokの動画を書籍化した「暮らしのアイデアスイッチ おどろくほど役立つ生活の知恵134」(KADOKAWA)を上梓したのです。
「今年の4月ごろ、『KADOKAWAの方と一緒に本を作りませんか?』とお話をいただきました。書籍では、TikTokに投稿した134個のライフハックを一挙に解説しています。動画を書籍に落とし込むのは大変でしたが、4つの画像を使ってライフハックを紹介する、わかりやすい構成に仕上がったと思います」 |
書籍化の影響で、soeasyの知名度はさらに上がることも予想されます。ビジネスの拡大も視野に入れているかもしれませんが、TikTokの運用も含めて、どのような成長戦略を思い描いているのでしょうか。
「弊社は、誰かにとっての当たり前が誰かの助けになること、『おしえあうって、すばらしい。』そんなhappyな世界観で、老若男女・国内外問わず、さまざまな人の生活に役立つことを目指しています。これまでは主婦の方を中心に支持していただいていましたが、そこにTikTokを通じて若年層も含めてさらに幅広い層が加わりました。今後も積極的に裾野を広げ、より幅広い方にライフハックをお届けするメディアになれたら嬉しいです」 |
会社内でTikTok運用のノウハウを溜め込むことで、クライアントに価値を提供できる。
そんな企業としての武器を手に入れた同社の道のりは決して”soeasy”ではなさそうですが、企業がTikTokを運用する価値は大いにあるのではないでしょうか。
クリエイタープロフィール
soeasy(@soeasy.hacks)
お役立ち15秒動画SNSメディア『soeasy』
自分にとっては当たり前でも、周りの人々にとってはとても役に立つso easy(超カンタン)なアイデアや、日本人にとっては当たり前でも、世界中の人々にとってはとても役に立つso easy(超カンタン)なアイデアなどを、15秒動画でシェアしあう投稿サイトやSNSアカウントなどを運営しています。
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