「コミュニティファースト」でTikTokキャンペーンを成功させる3ステップ
TikTokにおいて、コミュニティファーストでコミュニケーションをしているブランドは、単に視聴数を増やすだけでなく、結果にもつなげることができています。
TikTokは、ユーザーが好きなコンテンツを提供するとともに、新しい興味やブランド、製品の発見を促します。
そのため、TikTok上の関連コミュニティを見い出し、そのコミュニティを中心にクリエイティブ戦略を練るブランドは、インパクトをもたらす、オーセンティックな広告を作成することができます。
事例:eBayと「スニーカーヘッド」コミュニティ
eBayは、熱狂的なスニーカーコレクターである「スニーカーヘッド」たちから、スニーカーの売買に最適なサイトとして高い支持を集めています。eBayの「#SneakerShowdown」キャンペーンでは、「スニーカーヘッド」のコミュニティを意識し、『投票ステッカー』によってベストスニーカーを決定するトーナメントを実施しました。ユーザーがお気に入りのスニーカーに投票し、ベストスニーカーを選出。ベストスニーカーに選ばれたスニーカーはeBayにて特価で購入できるという仕組みにしました。
また、このような独創的な施策内容に加え、広告配信時期も最適でした。毎年恒例のNCAA(全米大学体育協会)バスケットボール大会期間中に合わせて「Spark Ads」を配信したことで、eBayは「スニーカーヘッド」たちのコミュニティにおいて、独自の「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」のような反響を作り出すことができました。
コミュニティファーストのアプローチ方法
3つのステップで、TikTokでのコミュニティファーストのアプローチを実践しましょう。
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コミュニティを探す
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コンテンツ戦略を策定
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コンテンツ制作を開始
ステップ1:コミュニティを探す
コミュニティ自体やコミュニティの持つサブカルチャーを受け入れることから、インスピレーションが生まれます。
ユーザーの76%が「ブランドがTikTok上で、自分が興味関心を持つコミュニティの一員となることが好きだ」と回答しています。※1
「#ゲーム」「#子育て」「#mukbang(モッパン:食べる動画)」など、視聴者の情熱を引き出すことを起点に考え、ブランドにとって通常の領域とは異なるコミュニティで試してみましょう。
Tips:インサイトを調べるには、クリエイティブセンターを活用
新しいアイデアを探すヒントとして、クリエイティブセンターの「キーワードインサイト」ツールを活用し、オーディエンスや業界と関連のある“人気キーワード”を発見してみましょう。
例えば、TikTokのビューティコミュニティにリーチしたい場合、「#makeup」を検索します。そのキーワードから、関連する興味関心が表示され、さらにビューティに関連するサブカルチャーやコミュニティを探索することができます。
また、TikTok広告で最も人気でコンバージョンの高いアイテムを表示できる「人気商品」ツールを活用すれば、プラットフォーム上で実際の広告事例を見ることができます。
このようにクリエイティブセンターは、商品の種類を問わず、より効果的な方向へと導く役割を果たしています。
「滞在型・遊び型(stay-and-play)」フレームワークの活用
「滞在型・遊び型(stay-and-play)」のフレームワークを活用すれば、ブランドの領域内外で関わるコミュニティを特定することができます。
滞在型 (Stay): 親しみやすさが、ブランドへの信念と信頼を生む
- ブランドの認知度が高いコミュニティに参加する(例:テック系ブランドなら「#techtok」)
- ブランドロイヤリスト(=現在のオーディエンス)を増やす
- カテゴリー、目的、興味を重視する
遊び型 (Play):新しいコミュニティの開拓が、新たなカルチャーを生む
- 通常の領域外の新しいコミュニティで遊んでみる(例えば、ファストフードブランドが、「#gamertok」にコメントしてみる)
- 新しいオーディエンスにリーチする
- カルチャー、バリュー、イノベーションを重視する
滞在型と遊び型の両方のコミュニティでは、幅広いマクロコミュニティとニッチなマイクロコミュニティを開拓する必要があります。多くのコミュニティと関わることで、短期的かつ長期的にブランドの信頼とパフォーマンスを高めることができます。
例として、ある小売ブランドの「滞在型・遊び型」フレームワークをご紹介します。
滞在型
- 小売ブランドはファッショントレンドに乗るため、「#fashiontok」は最適なコミュニティです。
- 「#fashiontok」のサブカルチャーである「#gorpcore」は、機能的なアウトドアウェアを、従来の用途ではなく、タウンウェアとして着こなすことを表しています。比較的ニッチですが、小売ブランドが登場しても違和感がないコミュニティです。
遊び型
- 「#foodtok」のような大規模で人気のあるコミュニティは、小売ブランドの通常の領域外ですが、新しいオーディエンスと交流する機会は多く、グルメとファッション好きの間には多くの交差があるため、場違いではありません。
- 小さなフィギュアを使ってミニチュアの世界を楽しむ「#miniatureworld」のような、ニッチなサブカルチャーは、これまでになかったクリエイティブなコンテンツフォーマットやクリエイターとのパートナーシップなどを幅広く提供しています。このような“遊び”を楽しむコミュニティでは、イノベーションを追求することを忘れないようにしましょう。
ステップ2:コンテンツ戦略を策定
滞在型、遊び型のコミュニティを発見したら、コンテンツ戦略を策定します。
実際のコンテンツ戦略は、マーケティング目標によって異なるため、プランニングの際の留意点をご紹介します。
①バリューと多様性のあるコンテンツで、より良い結果を導く
- バリュー:ユーザーが価値を感じる状態(楽しませる、啓発する、つながる)に応じたコンテンツ、または個人に関わるコンテンツ
- 多様性:さまざまなニーズの状態(検討、企画、購入)に応じたコンテンツ
②TikTokならではのコンテンツを作る
TikTokでのコンテンツ戦略には、TikTokに最適なコンテンツを作る必要があるため、TikTokならではのコンテンツ制作のヒントをご紹介します。
- Lo-Fiにし、意図的に不完全にする(完璧にしない)
- 縦位置・ハイレゾで撮影する
- 実在の人物(クリエイター、社員、顧客)を起用する
- サウンドを使用する
- TikTokに特化した編集テクニックを使用する
- ストーリー性を持たせる
- カテゴリーやバーティカル規範を採用する
ステップ3: コンテンツ制作を開始
「写真モード」機能や「#streetinterview(街頭インタビュー)」など、TikTokユーザーが受け入れやすく、慣れ親しんでいる新しいコンテンツフォーマットを試してみましょう。
コミュニティによっては、特定のコンテンツフォーマットを好んでおり、K-POPファンは「ファン編集」機能、「#beautytok」コミュニティは「#grwm(私と一緒に準備)」のVlogや「#storytime」を気に入っています。
また、動画編集アプリ「CapCut」では、さまざまなテンプレートを使えます。
コンテンツに盛り込む商品メッセージは、季節や大きな節目など、盛り上がるポイントに照準を合わせることで話題を集めることができます。
こちらに「Wendy’s」の事例をご紹介していますので、ご覧ください。
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