オープン半年で全国展開。バズるべくしてバズったフルーツ大福店の巧みすぎるTikTok戦略【金沢フルーツ大福凛々堂インタビュー】 | 【公式】TikTok for Business: TikTok広告

オープン半年で全国展開。バズるべくしてバズったフルーツ大福店の巧みすぎるTikTok戦略【金沢フルーツ大福凛々堂インタビュー】

2021-08-25

初心者にも簡単な操作方法とわかりやすいUIで、ユーザー誰もがクリエイターになれるTikTok。

フォロワー数が多く知名度の高いインフルエンサーでなくても、コンテンツ次第で一夜にして拡散する可能性を秘めています。そんな中でも現在人気沸騰中のイチオシクリエイターをインタビュー!

今回は、巧みなTikTok戦略により、オープンからわずか半年で全国展開を成し遂げた「金沢フルーツ大福 凜々堂」さんをご紹介します。

※本記事は、TikTok Japan【公式】noteの掲載記事を転載(一部最新の情報に加筆修正)してご紹介します。
https://note.com/tiktok/n/n8d6b3aba7081?magazine_key=m9f9b1cca723a

オープン半年で全国展開。バズるべくしてバズったフルーツ大福店の巧みすぎるTikTok戦略【金沢フルーツ大福凛々堂インタビュー】

 

SNS全盛期の現代。飲食店がSNSにメニューの写真を投稿し、集客へとつなげるのは今や珍しくないものとなりました。

そして、その波はTikTokにも訪れています。

なかでも目覚ましい成果を出しているお店のひとつが、フレッシュなフルーツ大福を提供する「金沢フルーツ大福 凛々堂」(https://www.tiktok.com/@rinrindou_fruit_osaka

なんと鮮やかな断面!

フルーツは、高級専門店で採用される逸品や、産地直送の新鮮なものだけを厳選しており、食欲をそそります。

そんな凛々堂は、2020年11月に1号店となるスカイツリー店をオープンしてからというもの、すぐに全国展開をスタート。現在は直営店とフランチャイズ加盟店を合わせて全国に10店舗を構えています。

凛々堂はなぜ、驚くべきスピードで成功を収めているのでしょうか。その裏側にある戦略を、SNS運用も手がける社長の鈴木智哉さんに聞きました。

目次

なぜフルーツ大福なのか? 成功を裏づけたSNSマーケティング

一貫性のある投稿から、SNSのプロの仕業なのが一目でわかる凛々堂のアカウント。まずは、鈴木さんのこれまでのキャリアから教えてください。

「もともとは大学の事務職員として働いていました。転機となったのは、副業で『令和ホルモン』という焼肉店をオープンしたこと。大学は即クビになりましたが(笑)。当時令和ホルモンではSNSマーケティング会社といっても過言ではないくらい、Instagramでの集客に熱を注いでいました」

当時はInstagramを主戦場としていた鈴木さん。具体的にどのような策を打ったのでしょうか。

「メニューの写真をあらゆるパターンで投稿し、テストマーケティングを行いました。全く同じメニューであっても、テーブルにいくつ並べるのか。ステーキ丼の卵は割るのか、三色丼はどの具材を手前にするのかまで、徹底的にこだわりましたね。そこで見えてきたのが、同じメニューでも写真の撮り方や加工によって、まるで伸びが違うこと。さらに他店も分析し、200以上の保存マークがついた投稿は、行列につながるケースが多いこともわかってきました」

高速でPDCAを回した結果、令和ホルモンはわずか3ヶ月で行列のできる人気店に。ですが、順調に見えた店舗経営に突如として暗雲が立ち込めます。

「新型コロナウイルスの影響で、売上が3分の1に落ち込んでしまって。令和ホルモンにはインスタ経由で全国のお客様が集まってきていたため、観光を制限されたのは大打撃でした。起死回生の一手を打たないといけない。そう思って凛々堂をオープンしたんです」

コロナ禍は図らずも、全国から集客できるSNSマーケティングの意外な欠点を浮き彫りにしたのかもしれません。

では、なぜフルーツ大福に目をつけたのでしょうか。

「グルメ系で伸びる投稿には、いくつかの共通点が存在します。その中で、フルーツ大福は断面が鮮やかで、種類も豊富なので並べるとカラフル。実際にInstagramのグルメアカウントでフルーツ大福の写真を投稿したところ、「保存」が納得のいく数字だったので、これはいけるなと思ったんです」

また、令和ホルモンで時勢の荒波に苦しめられた鈴木さんは、時勢を味方につける戦略をフルーツ大福に見出していました。

「集客力だけなら、令和ホルモンで提供していたステーキ丼や鴨肉丼のほうが高いです。でも、ビジネスをトータルで考えたとき、フルーツ大福は強いなと。たとえば、フルーツ大福ならセントラルキッチンひとつで調理できるので、設備投資や維持コストが低く、洗い物も少ない。テイクアウトや通販との相性も良く、コロナ禍にもマッチしています。また、飲食店のメニューは1人で1つの注文になることが多いですが、フルーツ大福は1人で3個も4個も購入していただけるもの。結果的に利益率も高くなると考えました」

TikTokでの集客に成功。オープン初日から長蛇の列

焼肉店の課題から逆算し、フルーツ大福にたどり着いた鈴木さん。オープンの約2ヶ月前から、TikTokを本格的にスタートしました。

特にバズったのはこんな動画。

「当時はTikTokで『#これなに』がブームで。メロディに合わせて『これなにこれなに?』と言いながらフルーツ大福を切っていき、最後に断面を見せる動画を投稿していました」

トレンドを分析し、フルーツ大福向けにアレンジしたわけですね。

続いて、コメントや「いいね」などの反響が大きい動画についても聞いてみると……。

「ショーケースに並べたフルーツ大福を撮影し、『どれが食べたいですか?』と問いかける動画ですね。『私はイチゴ!』『ミカンが食べたい!』といったコメントが続出しました」

こうした動画がヒットし、なんとオープン初日からお店の前には長蛇の列が。現在でもお客様の2〜3割ほどがTikTok経由の来店だそうです。

「TikTokには10代の若者も多いですが、凛々堂のフルーツ大福はややリッチな価格なので、客層も20代以上がメインです。かといって10代にリーチできないわけではなく、親御さんと一緒に来店したり、代わりに買ってきてもらったりするケースが目立つんですよ」

TikTokでは大人の財布が動かないと思われることも多いですが、実態は逆で、若者が大人を連れてくるプラットフォームだったということ。これは目からウロコの発見かもしれません。

TikTok LIVEでアルバイトの月給に匹敵するほどのギフトを獲得

さらに特筆すべきは、販売スタッフが営業時間中、常にライブ配信で視聴者とコミュニケーションを取っていること。これが恐るべき成果へとつながっています。

「販売スタッフたちにファンがつき、”会いにいけるアイドル”のような状態になっています。たとえば、アイドルに会いたいと思ったら、CDを購入して握手会のチケットを入手することが必要じゃないですか。凛々堂でもフルーツ大福がCDのような役割を果たしていて、ライブ配信をしている販売スタッフに会うためにフルーツ大福を買うという逆転現象が生まれています」

「フルーツ大福を食べたい」「ライブ配信を行っている販売スタッフに会いたい」という、2種類の動機づけに成功しているのです。こうして週3回以上、フルーツ大福を”大人買い”していく方もいるとか。

「ファンがいることはすごいなと感じたのは、あるスタッフが卒業した日。ファンからDM等で『必ず買いにいくから』とおっしゃっていただき、当日は全国からお客様が集まって。いつもの4倍ほどの在庫を用意していたんですが、完売となりました。」

TikTokのギフティング機能、「TikTok LIVE Gifting」を使用した際には、アルバイトスタッフ全体の月給に匹敵するほどの収益を叩き出したことも。

「会社のアカウントとして運用していますが、ギフトの一部は当日の販売スタッフに歩合として渡しています。そうすることで、販売スタッフは元気で明るい接客を心掛けてくれ、視聴者の方は、その子を応援するためにギフトを贈ったりと、好循環をもたらしています」

ほかにも凛々堂のライブ配信は、さまざまなメリットをもたらす仕組みとして機能しています。

「オープンからクローズまでライブ配信を続けるのは、丸一日ビラ配りをしているのと同じようなもの。また、来店による購入だけでなく、通販やギフトといった複数のキャッシュポイントを機能させられるのも強みです。営業風景や製造過程といったオペレーションをライブ配信で見せることで、お客様の安心感にもつながっていると思います」

TikTok経由で求人も。「看板娘2.0」 というイノベーション

さらに凛々堂では、”看板娘”たちもTikTokで募集。動画投稿やTikTok LIVEで「アルバイト募集中」と告知するだけで、応募が殺到していると言います。

求人に苦しむお店も多い中、成功の理由はどこにあるのでしょうか?

「ひとつは単純に、インプレッションの多さですね。TikTokでバズってしまえば、通常の求人よりも遥かにリーチを伸ばせますから。TikTokには、若い層を中心に幅広い年代のユーザーがいるので、届けたい層にちゃんと届くのも大きいです。あと、実際にまだアクションを起こしていなくても、なんとなくバイトを探したいと思っている人もいるじゃないですか。TikTokで何気なく求人を見てもらうことで、潜在的なニーズも拾えるようになるんです」

現代の若者は、お金以上にフォロワーの支持を集めることが価値を持つとも言われています。「TikTok LIVEに出たい」「TikTokのノウハウを身につけたい」といった志望動機の人もいるのでは?

「そのケースも多いですね。私はオンラインサロン(http://tomoro.online/blog/2021/04/04/191/)を運営していて、そこではSNSのフォロワーの増やし方、マネタイズの方法などを教えています。アルバイトスタッフにもそれらのノウハウを伝えて、自由に活用してもらうスタンスを取っています」

SNSのテクニックを磨きながらお金ももらえて、成果によってはインセンティブまで支払われる。確かに、時代とマッチした魅力的な求人ですね。

これまで”看板娘”と言えば、地域の人だけが知っているローカルな存在でした。

ですが、現代ではTikTokなどを通じて全国から集客したり、看板娘自身が人気を活かしてお金を稼いだりできる仕組みが整っています。凛々堂が起こしたのは、「看板娘2.0」とも言うべきイノベーションなのかもしれません。

有名YouTuberともコラボ。目指すは「年内50店舗」

2021年4月には、株式会社App Bankの代表兼YouTuber・マックスむらいさんの炭フードブランド「友竹庵」ともコラボ。期間限定の黒フルーツ大福がHIKAKINさんの動画でも紹介されるなど、人気は高まるばかりです。

 

鈴木さんは今後、どのような未来を思い描いているのでしょうか。

「凛々堂の目標としては、年内に50店舗を達成すること。ほかにもオンラインサロンの拡充や、パーソナルトレーニングをはじめとした別事業の展開も考えています。いずれもSNSマーケティングを軸に、お客様に喜ばれるサービスを設計できたら幸いですね」

工夫次第で強力な集客ツールになるTikTok。店舗経営の切り札として活用してみてはいかがでしょうか。

クリエイタープロフィール

金沢フルーツ大福凛々堂 社長 鈴木智哉

令和2年に金沢フルーツ大福 凛々堂を創業。主にSNS(TikTok・Instagram)を活用した集客で、 メディアなどにも出演。SNSで稼ぐに特化したオンラインサロンを運営中。
https://www.tiktok.com/@rinrindou_fruit_osaka

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