中小企業がTikTok活用によって、「小さな勝利」を「大きな成功」に変える方法とは
TikTokは、新たなオーディエンスとの繋がり方やビジネスを促進する方法を提供することで、中小企業にとってのマーケティングのあり方を変えようとしています。
TikTokは、プラットフォーム上で中小企業をサポートする取り組みの一環として、中小企業のTikTokの有効活用を支援する新しいイニシアチブ「Small Wins」を10月27日に発表しました。
「Small Wins」は、世界中の中小企業が出演する一連の動画を通じて中小企業にとってのTikTokの価値を強調し、ビジネスを成長させるためのTikTokの使い方を伝え、中小企業がプラットフォーム上で「Small Wins(小さな勝利)」を「大きな成功」に変えていく方法を紹介しています。
3,000人のフォロワーを200万人に増やしたパン屋のオーナーや、知らないうちにバズっていたキャンドル製造会社など、さまざまな種類の中小企業が、TikTokにおいて「Small Wins(小さな勝利)」を収めています。
TikTokが中小企業の立て直しを支援
中小企業の経営者は、多くの役割や仕事を一人で担っており、代表取締役、マーケティング担当者、オペレーション責任者、プロダクト担当者など、さまざまな顔を持っています。また、彼らは、昨年3月以来、世界的なパンデミックの影響で数え切れないほどの課題を克服しなければならなかった挑戦者、実行者、リスクテイカーでもあります。
2020年、TikTokは中小企業に1億ドルの広告費用を提供し、立て直しと再構築を始められるよう支援しました。2021年は、ヒスパニック・ヘリテージ・ファウンデーション(Hispanic Heritage Foundation)と提携し、ラテン系の中小企業経営者を対象とした助成プログラム「Creciendo con TikTok」を立ち上げるとともに、中小企業のオーナーがTikTokでブランドを成長させるために必要なツールや戦略を提供する、20のワークショップ「TikTok Small Biz Block Party」を立ち上げました。
中小企業向けの簡単に利用できるビジネスツールを提供
TikTokが提供している中小企業向けビジネスツールは、初めて広告アカウントを開設する方でも、50本目の動画を作成中の方でも、誰もが簡単に利用でき、結果を出すことができます。最先端のテクノロジーとデータ、他サービスとのパートナーシップが、次世代のマーケティング戦略を形成します。
企業活動に特化できるように設計されている「TikTokビジネスアカウント」には、TikTokのコンテンツ管理プラットフォームや商業用音楽ライブラリへのアクセスなど、効果的な特典やツールが満載です。また、コンテンツの強化と最適化に役立つ機能やデータ分析ツールも利用できます。
有料キャンペーンを開始する準備ができたら、TikTokのセルフサービス型広告プラットフォーム「TikTok Ads Manager」を使って、数分で広告を作成することができます。「TikTok Ads Manager」は、あらゆる規模の企業が利用できる手頃な価格で、Smart Video SoundtrackやTikTok Ad Studioなどの優れた機能により、簡単に広告素材の作成から広告配信までを行うことができます。また、販売を第一の目的とする場合、Shopifyとの提携により、「買い物ができるTikTok広告」を作成して世界中のコミュニティに簡単にプロダクトを届けることができます。
中小企業がTikTokで成功を収める方法
TikTokが中小企業を支援するために行っていることをいくつかご紹介してきましたが、実際に中小企業はTikTokでどのように成功を収めているのでしょうか。ここからは、「Small Wins」に出演した企業がTikTokでどのようなインパクトを与えているのかを詳しく見ていきます。
ありのままであること、クリエイティブであること
サンフランシスコ・ベイエリアのカーペット修理業者「Carpet Repair Guys」は、見過ごされがちなカーペット修理の技術をTikTok上で表現し、76万2千人のフォロワーと1,960万の「いいね」を獲得しました。なぜか見入ってしまう彼のカーペット修理の動画は、毎回数十万回の再生回数を記録しています。しかし、これは一夜にして実現したことではありません。「Carpet Repair Guys」の創設者であるJosh Nolanさんは、ブランドの個性に合ったスタイルを見つけるために、試行錯誤を繰り返しました。
「投稿を始めた当初は動画内で喋ることはなく、カメラでトリックショットをしながら修理の様子を10~20秒で撮影していました。しかし、私がナレーションを加えたある動画が数字的に良い結果を出しているのを見て、より多くの動画にて話すようになり、それが今の私のフォーマットとなっています。」と、Nolanさんは自身のコンテンツ形式の移り変わりについて語ります。
TikTokで成功しているコンテンツの多くのように、Nolanさんも明るくユーモアのあるものを投稿しています。Nolanさんにとって、これは彼の個性の一部であり、TikTokはその個性を発揮するのに最適なプラットフォームです。
「いつもジョークを言っていた父の影響で、私は子供の頃からユーモアのセンスがありました。子供の頃から肉体労働をしながら育ちましたが、私にとってカーペット修理は楽しい時間です。つまり、私を私たらしめるものなのです。私の一番の楽しかった思い出は、高校生の頃に、兄弟といとこたちと一緒にカーペット修理の仕事をしたことです。かなり大掛かりな仕事でした。」と、Nolanさんは言います。
最も成功している中小企業の中には、自分たちのありのままを伝えられるスタイルを偶然発見したものがあります。
「中小企業の経営者である私たちは、TikTokの最適な活用法を知らないし、どんな戦略があるのかもわからないです。でも、ビジネスの裏側で起こっている楽しいことを見せるために、試してみることには前向きです。新たな視聴者層に動画を届けられるようになったと思います。」と、Brownさんは言います。
インドネシアの家電量販店である「Acome」は、自社製品を楽しく親しみやすい方法で紹介するコンテンツを作ることを大切にしています。「Acome」の動画は、開封動画から軽いコントまで、さまざまな形式で制作されていますが、すべての動画には一貫して素朴なスタイルがあり、ブランドの個性を維持しています。また、「Acome」は人気のあるクリエイターと協業することが多いのですが、彼らにも制限を設けることはなく、ありのままの姿を見せるようにしています。
「基本的にはセールスポイントの紹介から入りますが、セールスポイントを日常生活と結びつけるようにしています。ユーザーにとってのメリットや日常生活でどのように役立つかを示すようにしています。インフルエンサーには、物語を語る人もいれば、面白いドッキリをしかける人もいます。私たちは彼らに自由を与えています。」と、AcomeのデジタルマーケティングスーパーバイザーであるAnas Prambudiさんは言います。
フォロワー数が23万9,000人を超えている「Acome」は、TikTokクリエイターと提携し、日常生活に役立つ実用的なソリューションを提供、あまり生真面目になりすぎないことでビジネスを大きく発展させています。
新しい発見と新しいつながりを生み出す
TikTokは、他のプラットフォームでは実現できないような形で人と企業を結びつけます。ユニークで魅力的なフォーマットにより、ユーザーはこれまで知ることのなかったニッチなブランドを見つけ、企業と交流することができます。その結果、新しいブランドや商品の発見につながります。
メルボルンを拠点とするインテリアデザイナーの「Josh and Matt Design」は、「発見」の力を理解しています。彼らの動画は、刺激と楽しさを求めている16万人以上のフォロワーに発見されていますが、すべての始まりは、彼らのインテリアデザインの情熱と、自粛生活により飾り気のない家に閉じ込められたことでした。彼らは芸術的なインテリアデザインを動画にして、TikTokコミュニティに発見されました。
「シドニーの家で自粛していた頃は、味気のない小さな白い箱の中にいるような気持ちになり、『何かアートが必要だな』と思ったのがきっかけです。でも、自分たちのスタイルに合ったアートを見つける方法がなかったんです。さまざまな種類の素材を使って試行錯誤しながら制作し、TikTokに投稿したところ、かなり多くの興味を引く結果となりました。」と、「Josh and Matt Design」の共同設立者であるJosh Jessupさんは語ります。
「Natural Annie Essentials」と同様に、JoshさんとMattさんも最初はTikTokを使うことに不安を感じていましたが、人々の興味に合わせてパーソナライズされた新しいコンテンツを発見できるTikTokの力に気づくと、人々が自分たちの商品やアートを発見する大きなチャンスとして捉えるようになりました。
「正直なところ、最初はよくわからなくて不安でした。実際に使ってみて、数週間後にはおすすめフィードがかなりカスタマイズされていることに気づきました。もし、おすすめフィードが本当にユーザーに最適化されているのなら、私たちのコンテンツに興味を持ってくれる人たちのために、私たちの動画を表示してくれるはずだと思ったのです。」とJessupさんは言います。
東京の焼き鳥屋「焼き鳥どん」も、TikTokコミュニティに発見されました。この店のTikTok動画の多くは、カリスマ店主(本名:日垣宏章さん)が外食産業を揶揄する面白いコントです。若者の中には飲食業界で働いた経験のある人が多かったため、日垣さんは「彼らは飲食店での日常を描いた面白い動画を好むのではないか」と考えたのです。
このような親近感のあるコンテンツと、日垣さんの持ち前のユーモアのセンスにより成功を収めた「焼き鳥どん」のTikTokアカウントは現在、17万3,000人以上のフォロワーを獲得しており、オーガニック動画での成功に加えて、有料の広告キャンペーンも検討しているそうです。
TikTokはグローバルなプラットフォームであり、各地域の中小企業が世界中で発見されることができます。JoshさんとMattさんはメルボルンの小さなアパートからスタートしましたが、彼らの最大の市場は今ではニューヨークにあります。
これは、リバプールを拠点とする人気のアイラッシュブランド「Tatti Lashes」も同様で、イギリスから遠く離れた場所で新たなオーディエンスを獲得することができました。
「最初はリバプールの小さな中小企業でしたが、今ではオーストラリアやロスアンゼルスの人々が私のまつげをつけて動画を投稿し、タグ付けしてくれています。」と、「Tatti Lashes」のSNSおよびインフルエンサー部門の責任者であるMolly Hadfieldさんは語っています。
小さな勝利を大きな成功に変える
TikTokはビジネスを成功させるだけでなく、人生をも変えます。商品を完売し、新しい店舗をオープンし、さらにオーナーが街中で声をかけられる手助けをできます。業界を問わず、中小企業がTikTokを利用することでインパクトを与えることができます。
「私はただの業者ですが、皆さんのおかげで有名人になることができました。近所のドーナツ屋さんに行ったら、『TikTokのあの人だね』って言われるようになったんです。」と、「Carpet Repair Guys」のJosh Nolanさんは言います。
日垣さんも、街中でも認知されるようになりました。TikTokのフォロワーたちは、彼の料理を求めて店の外に並び、有名な焼き鳥と一緒に写真を撮ってくれます。また、求人に関するお問い合わせも増えたそうです。その一方で、TikTokは操作が簡単で時間を要しないため、看板メニューの鶏煮込みを作るなど、通常業務にも時間を使えているようです。
ドバイのパン屋「Uncle Fluffy」も、アカウント開設から2週間で3,000人のフォロワーを獲得し、その後、約200万人のフォロワーを獲得するなど、小さな勝利を大きな成功に結びつけました。しかし、オーナーが得たものはフォロワーだけではありません。
「私はTikTokから多くを学べました。人生やビジネスに関する学びです。TikTokでは、素晴らしいコンテンツを投稿している、素晴らしい人たちに出会えます。」と、「Uncle Fluffy」のCEOであるAlaa Mohraさんは語っています。
「誰もが私たちのまつ毛をつけることができると感じています。多くの男性インフルエンサーがいます。ノンバイナリーのインフルエンサーもいます。もちろん、女性のインフルエンサーもたくさんいます。TikTokでは、さまざまな人がさまざまな方法で当社の製品を使用している様子を紹介したいと思っています。このような多様なコミュニティで、私たちの製品が多くの人々によって紹介されているのを見れるのは、本当に嬉しいことです。」と、Hadfieldさんは述べています。
TikTokを中小企業のために有効活用する
多くの中小企業が、TikTokで大きな成功を収めています。
これまでに紹介した企業は、TikTokコミュニティに参加する前は普通の中小企業でした。TikTokの経験も専門知識もなく、ただ真っ先に飛び込んだのです。TikTokはブランドが参入することを可能な限り簡単にしているので、どんなビジネスでも同じことができます。
さらなる活用事例にご興味がある方は、こちらのSmall Wins動画をご覧ください。
また「Small Business Resource Center」では、ヒントや事例、手順の詳細についてご紹介しています。