コンバージョン地点をカスタマイズできる「ディベロッパーモード」導入で、より高度な運用を実現【サイバーエージェント】

2021-07-15

運用型広告「TikTok For Business」で配信した広告の成果を測定するために、設定が必要となる『ピクセル』。ピクセルの設定により、ユーザー行動イベントを計測し、多くのデータを参考にしてより最適なユーザーへのリーチが可能となります。

TikTok For Businessでは、ワンクリックでピクセルをインストールできる「標準モード」に加え、よりカスタマイズできる「ディベロッパーモード」の提供を20211月より開始しました。

クライアントのニーズに応えて「ディベロッパーモード」の実装をサポートしたサイバーエージェント セールス担当多加谷氏、テクニカル担当の橋爪氏にインタビュー。「ディベロッパーモード」導入によって得られた成果についてお話を伺いました。

コンバージョン地点をカスタマイズできる「ディベロッパーモード」導入で、より高度な運用を実現【サイバーエージェント】

ピクセルの「ディベロッパーモード」とは

TikTok For Businessで広告の成果を計測するためには、『ピクセル(計測タグまたはトラッキングコード)』と『イベント(ユーザーの特定アクション)』を設定し、2つを正常に動作させることが必要です。

また、コンバージョン地点に『ピクセル』と『イベント』を設定することで、よりコンバージョンしそうな人に配信し、目標のCPAで獲得できるよう最適化をかけて配信することが可能となります。

『ピクセル』『イベント』の仕組みと設定方法はこちら>
TikTok広告マネージャーで広告の成果計測をする方法を詳細に解説【Web計測の場合】

2021年1月より、『ピクセル』は「標準モード」「ディベロッパーモード」から選択できるようになりました。

「標準モード」は、計測を希望するページへ計測タグを実装し、広告マネージャーでイベントルールを設定する方法となっており、ワンクリックで『ピクセル』をインストールでき、広告経由のコンバージョン計測を簡単に実現することができます。

「ディベロッパーモード」は、ベースコード、イベントコードの2種類の計測タグを実装し、Custom Java Scriptを使用してイベントごとに異なるパラメータをポストバックすることでイベント計測する方法です。

イベントの発火方法とタイミングをカスタマイズできるため、例えば、Webサイト訪問者がページの特定の割合までスクロールした後にイベントを発火することができます。

また、パラメータの追加ができるため、オーディエンスをカスタマイズし、支払いROASなどの指標でレポートを充実させることができます。

今回インタビューしたサイバーエージェントでは、クライアントのニーズであるより高度な運用を実現するために「ディベロッパーモード」実装のサポートを行いました。

カスタマイズできる「ディベロッパーモード」で計測面の課題をクリア

――今回、「ディベロッパーモード」を導入するに至った背景を教えてください。

サイバーエージェントは代理店として、クライアントの主要メディアの取り扱いをしていますが、その中で新しいメディアであるTikTokの広告を検証することになりました。

ただ、ピクセルの「標準モード」では、クライアントの要望すべてに応えるためには不十分だったので、カスタマイズができる「ディベロッパーモード」を導入し、テクニカルスタッフがサポートを行うことになりました。

計測の面さえクリアになれば、最適化をかけたTikTok広告の配信が可能になるからです。

 

――「ディベロッパーモード」の導入で、計測面での課題はクリアになりましたか?

 今回、サンクスページへの遷移での発火ではなく、特定の文字列を含むページへの遷移がトリガーになって発火するような仕様にしました。この場合、条件が一般的なウェブ検索とは違うため、カスタマイズが必要になります。

この特定の文字列というのは、URLの一部が判定フラグになっていて、登録が完了したかを判定してくれます。このURLは広告経由だけでなく、一般的なアクセスでも辿り着けるため、TikTok広告の成果だと判定するためには、この文字列を読み取る必要があります。

 「標準モード」ではコンバージョン地点をカスタマイズできないため、コンバージョン地点をURL地点や特定の要素を持つボタンクリックにすることができませんでしたが、カスタマイズできる「ディベロッパーモード」を導入することで計測面での課題はクリアになりました。

 

――コンバージョン地点や検索のポイントをカスタマイズしたいなど、オリジナルの計測を要望されるケースは他にもありますか?

弊社では今回が初めてでした。

ただ、ランディングページの検証は結構あるので、コンバージョンページやサンクスページが膨大になるにつれ、今後はカスタマイズのニーズが高まるのではないかと思います。

SPAサイトの場合、フォームからサンクスページまで、見た目上のURLが変わっていてもページの読み込みはフォームだけでしか発生しません。SPAサイトの管理画面でURL指定をしてもコンバージョン形成が正しくできませんが、「ディベロッパーモード」のタグは活用できます。SPAサイトが増えているので、今後ますます「ディベロッパーモード」の導入が増えるのではないでしょうか。

 

――クライアントの中で、詳細な検証をしたり、きちんと可視化したいといったニーズは高まっていると感じていますか?

より正確な最適化やコンバージョンの継続をするためには、詳細な検証は不可欠です。そういった点では、詳細な検証や可視化ができるような対応を、配信前から準備しておくことはマストだと思っています。

 

――「ディベロッパーモード」の導入にあたり、課題や難しかった点はありますか?

社内にまだ事例がなかったので、このタグを使って本当に発火できるのかが懸念点でした。

一旦タグを埋めてみて、TikTok For Businessの管理画面上で確認してみると、イベント数がちゃんと上がっていたので安心しました。

設置したタグがURL指定ではなかったので、カスタムイベントが発火している場所を計算する必要があったため、それを管理画面で見られるとより良いですね。

今回、タグの実装自体はクライアント側で行い、弊社では実装に向けたサポートを行いました。実装に関しては特にトラブルなく対応できました。

 

――「ディベロッパーモード」の導入により、計測をカスタマイズできるようになったことについて、クライアントから反応はありましたか?

以前とはTikTok For Businessでできることが変わっているので、今後にも期待していただいています。

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